時が滲む朝 (文春文庫 や 48-2)
時が滲む朝 (文春文庫 や 48-2) / 感想・レビュー
kaizen@名古屋de朝活読書会
芥川賞】楊逸(ヤンイー)。中国の学生運動で大学を退学し、日本へ。中国の民主化の一端を垣間見る。英語が出てきたり、漢詩がでてきたり。言葉の宝箱。中国語版も眺めてみたい。
2014/05/06
菜穂子
理想を求めたひたむきな学生達が集まった天安門。中国政府によって閉ざされてしまった前途有望な将来ある学生達の未来。先導しながらも保身に走った人、その後も要領よく立ち回った人。浩遠と志強の純粋で不器用な生き方があまりに切なく、時代に翻弄された若者が必死て生きようとする様を、それほど遠くない国で起こったことを私たちにこの本は教えてくれた。
2019/05/06
ω
また!!車輪の下みたいの読んでしもた(´ω`)! こちら2008年芥川賞。中国生まれ中国育ちの作家先生。頭もお人柄も凄く良さそうな文体。「時が滲む朝」なんて、素敵過ぎるタイトル!(その意味はしっかりつかめなかったけれど) 物語は、中国で民主化を求める学生運動に参加したエリート大学生の行先は…って感じですω
2022/12/13
sakai
中国の学生運動とはこういうものなのか、と自分が 歴史について何も知らないということを浮き彫りにされた。日本の学生運動が描かれた作品と通ずるものも感じ、自分は体験してないながらも読みながらどこかノスタルジックな気持ちになった。厳しい境遇ではあるが、全体的に前向きな印象。あらすじの印象からはもっと重くのしかかってくる作品かと思ったが読後は案外晴れやか。「時が滲む朝」というタイトルも好み。
2018/12/11
あおでん@やさどく管理人
大学時代のサークルの後輩からのおすすめ本。自分とその周りの人の暮らしを考えるので精一杯の人には、政府も、民主化運動に熱狂する人たちも遠い存在に見えてしまうのだろう。中国の民主化のため情熱を燃やす浩遠を主人公に据えつつも、国籍はあまり意識することなく、フラットに描き切っている。
2018/07/13
感想・レビューをもっと見る