プロメテウスの涙 (文春文庫 い 78-2)
プロメテウスの涙 (文春文庫 い 78-2) / 感想・レビュー
巨峰
SFなのか、ホラーなのか、サスペンスなのか、医療者なのか。閉塞感のある気味の悪い話だったけど、いざ解決にむけてのスピードは良かったと思う。プロメテウスが語られるところとかぞくぞくしましたよ。表紙は現代美術で人気を誇る橋爪彩さん。綺麗だけどどことなく怖い感じが内容にあっていた。
2019/03/20
財布にジャック
乾さんの「四龍海城」が、あまりにもお気に入りの為、それと比べちゃうせいなのか、どうも乗り切れないというのか正直な感想です。想定の範囲内の展開だし、読んでいて暗い気持ちにさせられるので通勤電車の中で読んでいて、お仕事前にテンションが下がってしまいました。それでも、私の中での乾さんは注目作家さんであることに変わりはありません。
2013/06/13
アイゼナハ@灯れ松明の火
『彼らが11歳の誕生日を迎えることはない。』突然何の前触れもなく,まるで人格が変わったかのように指や手を振り回し,奇声を上げる発作を抱えた少女と,遠く海を渡ったアメリカはバージニアで60年近く収監されている「死なない」死刑囚サターン16を結ぶ関係とは。神様も罪なことをなさる…と言うと怒られそうなので,今回は自分が納得できるかどうかは別にして,患者のために,与えられたピースを目の前の隙間にはめ込んでいった二人の女医さんに拍手を。不思議な関係のこの二人,またどこかでお目にかかれるといいな。
2013/05/22
カナティ
「ばくりや」「てふてふ荘~」に続き3作目。激しい発作に襲われ不可思議な行動をする少女、殺しても死なない死刑囚。何の共通点もないように見えるが、あることをきっかけに繋がりが見えてくる。少女の担当医師・涼子と死刑囚の担当に自らなった祐美が友達、という時点で出来過ぎ感も否めないけれど、そこにギリシャ神話のプロメテウスを絡めてくるのは上手いなぁと思いました。帯には“サスペンススリラー”との謳いでしたがホラーと言うかオカルトっぽい雰囲気を醸し出していました。若干グロい部分もありましたが、面白かったです!
2013/02/05
ココ(coco)
☆☆☆乾ルカさん、6作品目です。今回は突然奇声をあげたり奇妙な行動をする少女の話と、何度死刑を執行しても死なない死刑囚の話が交互に語られている構成で、この2つの話が段々と絡み合っていき最後まで一気読みでした。特に死刑囚の描写が気持ち悪く、そこがまたゾクゾクして楽しめました。
2018/02/18
感想・レビューをもっと見る