ひとりでは生きられないのも芸のうち (文春文庫 う 19-9)
ひとりでは生きられないのも芸のうち (文春文庫 う 19-9) / 感想・レビュー
うりぼう
年頭からの読書に共通性があり、そのテーマは「贈与」のようだ。、お年玉を出す言い訳を探しているのかも。『私達の時代に「隣人愛」という言葉が死語になったのは、自分を愛することに夢中で、隣人を無視したのではなく、自分自身を愛するということが判らないので、隣人の愛し仕方も判らなくなった』この部分に目からウロコ。それは、「ほんとうの自分」があるという幻想に起因する。曖昧模糊とした自分を認め、その多様な自分と共生するように、隣人とも付き合う。こうした大人を増やすためには、鹿島氏の「贈与」と「名誉」のセットが有効かも。
2011/01/12
パフちゃん@かのん変更
著者のブログから、二十代三十代の青年にとって身近で切実なトピック(結婚・家族・仕事)を選び出して編まれたもの。当時はやった「おひとりさまの老後」に対抗する面もあり。「私たちは自分が欲するものを他人にまず贈ることによってしか手に入れることが出来ない」という言葉は大切。
2014/06/12
フユコ
政治やマスコミの意図、語彙力など、もっと色々目を向けていきたいです。
2019/04/02
おさむ
8年も前のブログのコンピレーション本(の文庫化)ながら、数々の主張が古びていないのが内田センセイの凄いところ。「現代におけるメディアリテラシーとは、報道の真偽を吟味する能力ではなく、メディアが何を報道しないのかを推察する能力である」とか「強者は勝ち続けることができる者ではなく、何度でも負けることができる余力を備えたもの。弱者は一度も負けられないという追い詰められた状況にある人間」……。この8年間でIT技術はなるほどかなり進んだのかもしれないけれど、人間の本質なるものは案外変わらないから、なのかもしれない。
2016/10/21
さきん
タツラーとしては、そうなんすとうなずくことばかりな内容。他者や後輩、未来の世代のために少し何かをするということが社会を維持していくために大事なこと。慣習や儀式が崩れていく世の中にあって、その意味を改めて考えさせられる。
2020/04/12
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