衝撃を受けた時代小説傑作選 (文春文庫 編 20)
衝撃を受けた時代小説傑作選 (文春文庫 編 20) / 感想・レビュー
いつでも母さん
なんと贅沢な一冊。作品は藤沢作品はさすがの一言。榎本作品は知らなかったのでびっくりぽん。菊池作品は狂気と切なさを読ませてもらいました。そしての杉本・宇江佐・あさの、お三方の座談会。当初はこちらが読みたかったのだったが(笑)文庫の厚みよりももっと厚く濃厚な時間に浸って読了。もっといろんな時代小説をこの三人の作家に教えて貰いたかったなぁ。なんの不思議か大好きな杉本・宇江佐のお二人が昨年に逝かれたのが、いまだ信じられないでいるのだが、きっとあちらで思う存分対談なされているだろうと思うと、また楽し。
2016/01/16
おか
図書館の返却棚で見つけて 手に取った。杉本章子さんが 藤沢周平「暗殺剣虎の眼」、山田風太郎「正義の政府はあり得るか」、宇江佐真理さんが 榎本滋民「血みどろ絵金」、滝口康彦「異聞浪人記」、あさのあつこさんが 岡本綺堂「冬の金魚」、菊池寛「忠直卿行状記」を選択されていて どのかたも うん なるほど と思わせる選択でした。私は 断然 宇江佐真理さんの選択が気に入ってます。
2019/08/10
baba
宇江佐さん、杉本さん、あさのさんの対談が読みたくて手にする。衝撃を受けたとタイトル通りで、本当にびっくりポン。藤沢氏の「暗殺剣虎の目」は導入としてまだ読みやすく、後は驚愕するばかり。何度先を急ごうとしたか、兎に角読み終えました。どっと疲れが、そして三方の対談でやっと、ホットしました。もうお二方に会えないとは、何とも寂しい。
2015/12/25
chie-don
いやぁ~、恐れ入りました。まさに帯に「読んで驚け!」とあるように濃~い傑作時代小説選でした。杉本章子さん、宇江佐真理さん、あさのあつこさんがそれぞれ2編ずつ選んだアンソロジー。いずれも一時代前のものながら今なお新鮮、斬新、…短編ながら、なんなの?この濃さ!薄い本ながらすごい重量感の6編。とくにズシンときたのは榎本滋民『血みどろ絵金』と滝口康彦『異聞浪人記』ともに宇江佐さん選。時代小説って深いんだねぇ…
2021/03/14
ドナルド@灯れ松明の火
女性時代小説家3名による「衝撃を受けた時代小説」選択短編集。各女性作家の思いもよらぬ選択に、「ほ~成程」と感じた。特に山田風太郎の「正義の政府はあり得るか」杉本さん選と実在の絵師絵金を描いた「血みどろ絵金」宇江佐さん選が印象深かった。どちらも本書を読まなければきっと読むことはなかっただろう。土佐に行くことがあったら香南市赤岡町の絵金蔵を訪ねてみたい。
2016/01/05
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