ソウル・コレクター 上 (文春文庫 テ 11-22)
ソウル・コレクター 上 (文春文庫 テ 11-22) / 感想・レビュー
修一朗
毎年この時期,ディーヴァーの新作を読む前に旧作を一つ読むことにしている。10年前のお話しだけども個人情報取り放題でやられ放題だ。データ上で究極のなりすましができてしまうので人を破滅に追い込める。今だってもし〇マゾンやFBや〇イペイの使用記録が取り放題だったらこうなるんだろう。SSDのような会社があればということだけれども。メタデータの恐ろしさだ。個人データを集積している会社は今も各携帯電話会社にGAFA,Twitterとかいろいろあるけど,その気になれば技術的にはできてしまうのだ。下巻へ
2021/10/15
nobby
シリーズ8作目。ライムのいとこが身に覚えのない殺人容疑で逮捕されたが、あまりに証拠が揃い過ぎる不審さ。今回はなかなか序盤から展開忙しく面白い。並行して前作で取り逃がした“ウォッチメイカー”の追跡も挟まれるのが不気味。まさに濡れ衣を着せ続ける犯行手口は、何と個人情報の悪用。その完璧なまでの成済ましのサイコぶりが怖いのと同時に、現実的にもデータマイニングという情報管理システムの存在に驚愕する。結果、だだ漏れになってるし…シックスティーンとかクローゼットなど意味深に曖昧な言葉が重なった存在に期待して早速下巻へ♪
2017/10/02
Tetchy
シリーズ8作目の敵は他人の情報を自在に操るソウル・コレクター。彼は他人の趣味趣向を調べ上げ、その人の持ち物と日々の行動範囲などから証拠を捏造し、犯人に仕立て上げる連続殺人鬼だ。趣味嗜好まで把握し、また個人的な悩みも知らされる。人相が似ている犯罪者を捜し出して、逆に警察官を犯罪者として通報し、誤認逮捕を行わせようとまでする。これは堪らない。なんせいつもと変わらぬ朝を迎えたところにいきなり警察が乗り込んでくるような事態に陥るのだから。まさに情報化社会の恐ろしさをまざまざと思い知らされた。
2012/12/25
taxee
面白い。イリュージョニストやウォッチメーカーに続く知能犯が登場。詳しい感想は下巻で。
2017/03/26
ドナドナ
身近なテーマ。この情報社会、身近すぎるテーマと言っておかしくないが、恥ずかしながらここで言われている情報に関する問題に無頓着である。便利さとリスクは表裏一体なんだけど捉えようによってリスクなんて無限にあるし、でもそこでしか生きられない悪い人も必ず存在する。しかも決して見えないところで。願わくば被害に遭わず過ごしたいが仮に狙われたらたぶん無実であっても刑務所から出られないよな。だってライムみたいな存在はきっとごく稀だから。本当に怖い。
2018/05/06
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