アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない (文春文庫 ま 28-3)
アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない (文春文庫 ま 28-3) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
タイトルに掲げられたように「アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない」や、アメリカ人でパスポートを持っているのはわずかに2割など、最初は害が他に及ばないものなのだが、やがて進化論やビッグバンを否定し、聖書に書かれたことしか信じない福音派の教会や、それを取り込んで成立した共和党のブッシュ政権の実態が次々に明かされてゆくに及んではもはや笑えない。イラク出兵にグアンタナモ、保険制度、サブプライムローンの崩壊、貧富の激烈な格差など、これでアメリカが存続していることさえ不思議に思えるほどだ。そして、それは⇒
2019/02/05
gonta19
2012/10/10 Amazonより届く。2015/3/11〜3/16町山さんのアメリカ関連コラム集。2006年から2008年にかけて週刊現代に連載されたコラムを中心に集められたもの。ちょうど、私がアメリカから帰国した直後の話。いつもながらにハチャメチな感じではあるが、切口鋭くアメリカの本質をえぐる。どうせならアメリカに住む前に読みたかったなあ。水道橋博士のあとがきも秀逸。
2015/03/16
AICHAN
図書館本。アメリカ滞在のコラムニストで映画評論家の著者が、2006年から2008年まで週刊新潮に「アメリカで味噌汁」として連載したものを編集したアメリカン評。進化論を否定するキリスト教原理主義者たちが3割もいてよく国が成り立っているものだ。「9.11」はイラクの仕業だと信じていたアメリカ人が多くてブッシュの開戦に賛同したとは恐れ入った。彼らがトランプ側についたことで今のアメリカがあるのだと納得。アメリカ人の2割しかパスポートを持っておらず、自分の州以外のことはほとんど知らない人が多いということは衝撃だった
2019/03/13
佐久間なす
アメリカの現実について、ユーモアと少しの皮肉まじりで書かれているエッセイ集です。 夢と希望の国だとずっと思っていたアメリカが、本当は夢も希望もない国だということを知って凄くびっくりしました。 外国について知ろうとしないのはいけないことだとわかったので、これからは意識的に外国についての情報をキャッチしていきたいです。
2012/12/15
kasim
著者の映画本は読んだことがあるのですが、アメリカについての文章をまとめて読むのは初めて。ブッシュ政権末期頃の話ではあるものの、社会も政治もすでにこの頃から冗談みたいにひどいです。「いや~これがあって今に到るんだな」と感無量…。福音派のアイドル、アン・コールターの、中東での民間人への爆撃を支持しての「だって原爆を落として日本人を沢山殺したら羊みたいに従順になったわよ」発言に絶句。ひどすぎて「実はリベラルのスパイでは」と保守に恐れられているというのもスゴイ。
2018/10/27
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