マルガリータ (文春文庫 む 15-1)
マルガリータ (文春文庫 む 15-1) / 感想・レビュー
Tadashi Tanohata
フルネームで紹介させて欲しい。千々石ミゲル、中浦ジュリアン、原マルチノ、伊東マンショ。そう、天正遣欧少年使節だ。1549年宣教師ザビエルがキリスト教を伝えて以来、今日に至るが、「禁教」「殉教」「棄教」が繰り返す歴史を生々しく描いている。「天主の平安がいつも4人とともにあるように」と祈りたい。ぜひ、「大河ドラマ」に。
2018/11/20
エドワード
天正遣欧使節の四人のうち、唯一人棄教した千々石ミゲルと妻珠の物語。これはひとつの解釈だ。真相はわからない。しかしさもありなんと納得させる物語だ。徳川幕府の下、切支丹政策は予断を許さない状況だった。ミゲルは武士に戻り、清左衛門と名乗る。幼馴染の珠を娶り、二児を得る。キリスト教は愛の宗教。だがその愛は人間を超えてしまう。教えのために人が死ぬことをミゲルは厭う。棄教したミゲルは評判が悪い。だが武士として藩を守り、家族を守ること糾弾することは誰にもできない。「四人の心はいつも一つ」最期まで仲間だった四人に祝福を!
2013/06/24
Porco
先日、清涼院流水『純忠』を読みましたが、本書はその子、大村喜前の時代が舞台。天正遣欧使節の一人、千々和ミゲルの帰国後を、妻の視点から描きます。日本人から司祭は出さない、どんどん殉教してくれればいい、とローマが本当に思っていたのかどうか?
2018/10/24
tsubomi
2017.07.07-07.29:天正遣欧使節の四人の少年が帰国したときキリスト教禁止令が出されていたため、四人の運命も急転直下、それぞれが苦難の道を辿ります。中の一人、千々石みげるに焦点を当てて、彼がなぜ棄教し、その後どう生きたのかを描いた物語。彼を支える妻の珠、彼の同志であり憧憬である女性マルガリータこと伊奈姫。この三人の関係性を軸として珠の視点から語られているせいか、凄惨な出来事が次々と起こっている割に穏やかに和やかに感じられます。最後は「三銃士」を彷彿とさせる使節の同志愛に収斂されるのが印象的。
2017/07/29
ウィズ
自分にはテーマが重過ぎました。信仰は人それぞれ自由だけどここまでするのはいかがなものかと・・・(´;ω;`)
2013/07/05
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