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光あれ (文春文庫 は 25-7)

光あれ (文春文庫 は 25-7)

光あれ (文春文庫 は 25-7)

作家
馳星周
出版社
文藝春秋
発売日
2014-02-07
ISBN
9784167900274
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光あれ (文春文庫 は 25-7) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

輝かしいタイトルとは裏腹になんとも寂寥感あふれる小説である。それは主人公の徹の宿命であると共に原発の街、敦賀が背負う宿命でもある。馳星周の小説にしては珍しいことに物語の舞台は東京の歓楽街ではなく、地方のそれも原発以外には何もない(実際にはともかく、小説ではそのように描かれる)斜陽の街、敦賀である。その閉塞感の中に生きる徹たちに明日への希望はない。男たちにも、女たちにも。この街に生まれて、この街に生きるとはそういうことなのだ。なんともやるせない小説である。そして、これが現実であるだけに一層にやるせないのだ。

2020/02/25

おしゃべりメガネ

【東日本大震災・あの日を忘れない】新刊時に読んだのが、まさしく震災の年の8月でした。約7年の時を経て再読です。震災とは直接関わるような作風ではありませんが、原子力発電所とその地域で生活する人々の関わりが綴られています。主人公「徹」の過去から現在を描き、馳さんらしく、行き場のない哀しみや静かな怒りが絶妙に描写されています。読了感がいいかと言われると決してそうではありませんが、そもそも馳さんの作品にそういうものは求めないし、ある意味求めちゃいけないかもしれませんね。読者を惹き付ける文章はさすがと思います。

2018/03/11

百太

原発は、あの福島の事故が起こる前からだって地元住民(一部の人を除いて)には、良い物ではなかったんだなぁ。

2017/04/02

さち@毎日に感謝♪

原発の街で暮らす人の話で、漠然とした不安を抱えながら生きている姿が読んでいてやるせない気持ちになりました。読後感も良くはありませんが、原発問題を再度見直すきっかけになりました。

2020/08/12

流石全次郎

主人公は恩師が亡くなった年、誘われた同窓会に出ようか戻ろうか会場近くで迷うところから物語は始まる。原電供用前の敦賀、中学生、高校生、就職、転職、結婚。街は原電を誘致し原電景気とバブル景気が同時にやってきた。それゆえに景気の推移にその土地の経済・産業は街ごと翻弄される。主人公は原電での仕事を始める。これは純文学ですよね?

2021/04/18

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