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幸せになる百通りの方法 (文春文庫 お 56-3)

幸せになる百通りの方法 (文春文庫 お 56-3)

幸せになる百通りの方法 (文春文庫 お 56-3)

作家
荻原浩
出版社
文藝春秋
発売日
2014-08-06
ISBN
9784167901608
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幸せになる百通りの方法 (文春文庫 お 56-3) / 感想・レビュー

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短編が沢山入っていて、どの作品も荻原さん作品らしい安定した面白さでした。ベンチマン、俺だよ俺、出逢いのジャングルとても面白かったです。日常のちょっとした光景の中で、悩んだり嫌気がさしたりする中にもいつの間にか見出だしている小さな幸せを大きくするか小さいままにするかは自分次第みたいなところを気づかせてくれたと思います。表題作では、自己啓発本にのめり込みすぎるのはどうかと、千冬の台詞からいやに納得してしまいました。

2017/08/19

しんたろー

「荻原さんって、あの手この手で楽しませてくれるなぁ」と読みながら感心していた。 どの作品も人生の悲哀をたっぷりのユーモアとチョッとの毒で味付けして、笑ったり ホロッとさせてくれる。どの主人公も「いるいる!」だったり「私も似てるなぁ」だったりで、親近感を持てる小市民だから感情移入できて応援したくなる。特に、会話に 個性が表現されていて「上手いなぁ」とつくづく思った。(『ベンチマン』は年齢が近いから身につまされたが・・・)評判の良い短編集『ちょいな人々』も読みたくなった。

2017/02/20

やっさん

★★★★ 啓発本っぽい題名だがそうではない。「中の下」くらいの人たちのリアルな生活をコミカルに描いた短篇集。どの作品にも窮鼠が猫を噛むような出来事が起きるが、どれも現実的で親近感を覚える。「出逢いのジャングル」の結末、大好き。

2017/09/16

新地学@児童書病発動中

荻原さんの傑作短編集。これはお勧め。笑いと哀愁が絶妙にブレンドされて、最上級の読み心地だった。どの登場人物も私達とどこか似ているところがあって、共感しながら読める。作者が一人一人を愛情をこめて描いていることが分かって、温かい気持ちになれた。「俺だよ、俺」は振り込め詐欺がテーマの短編。主人公は大阪のおばちゃんに嘘を見破られ諭されて、詐欺をやめる。笑いと切なさを感じる好短編。「今日もみんなつながっている」は皆がネットを使っているこの時代の偶然のつながりを書いた小説。最後の一行に笑った。

2017/12/10

いたろう

2008~11年の間に書かれた、表題作他6編の短編集。東日本大震災後の節電の呼び掛けと老女の思い出「原発がともす灯の下で」、オレオレ詐欺の片棒を担いでいる元劇団員「俺だよ、俺」、ネットやリアルで奇妙につながる人々「今日もみんなつながっている」、お見合いパーティーに参加したアラサー女性「出逢いのジャングル」、会社をクビになったことを家族に言えない男性「ベンチマン」、歴女になった恋人「歴史がいっぱい」、自己啓発本に依存している男性が風変わりな女性に出会う表題作等、バラエティに富んだ作品群。中でも表題作がいい。

2021/03/28

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