衆 1968 夏 (文春文庫 と 24-9)
衆 1968 夏 (文春文庫 と 24-9) / 感想・レビュー
さっとん
学生運動を題材に世代間の生き方や考え方の違いをミステリを交えながら描いた作品。 学生運動の経験も知識もない自分にとってはなかなか物語に入り込むことが出来ず読み辛さを感じてしまいました。 そのためか最終的に何が伝えたかったのかピンと来ず、かといってフィクションとしての物語を楽しめるような内容でもなかったので消化不良な感じで読み終えてしまいました。
2020/10/30
そうたそ
★★★☆☆ 堂場さんの作品って、読みやすいし題材も興味深いんだけれどいつももうひと押し足りないんだよなあ……とつくづく惜しく思う。本書もまさにその感じ。学生運動が盛んな時期に、機動隊との衝突から命を落とした高校生の死の謎を調べることとなった政治学者の鹿野。追究の先に明らかになった真実とは一体何であるのか。こういう学生運動を描いた話って、結局学生運動を全く見聞きすることすらしなかった世代からすれば、全く実感のわいてこない話なんだよなあ……。ただそれを除いても、この話はそんなに面白いとは思えなかったけど。
2015/10/17
ヨーコ・オクダ
学生運動の話が出てきて「あ、失敗したかも…」と。興味ないから、読み進めにくくて。機動隊と大学生との衝突に巻き込まれて亡くなった高校生に関する件にじわじわと迫っていくあたりから謎解きモードで読書スピードアップ!でも、最終的にはミステリ、謎解き感はどこかへ行ってしもた感じ。読後に残ったのは、あの時代の面倒くさい人たちとコミュニケーションを取るのは難しいんやな、と。他に、何かこの作品から読み取るべきことがあるのかもしれへんけど…ゴメンなさい、うちにはちょっと(汗)
2017/03/15
ニコル
学生運動のさなか衝突に巻き込まれて死亡した高校生がいた。誰もが忘れたい記憶。それを40年近く経って、学生側にいた鹿野が真相を追うために動き出す。学生運動時代に興味を持って手に取った一冊。運動に参加した鹿野と、実川。運動を抜けた鹿野、続いた実川、運動後の時代を生きた石川。それぞれの人生が大きく違っていて少し怖かった。最後の真相にはあっ!と思ったが、鹿野・実川の行動には疑問が残りました。
2015/11/18
きっちゃん
堂場氏らしからぬ作品。 母校の麗山大学に「地域政治研究所」の所長として舞い戻った大学教授の鹿野は、43年前の学生運動のさなか犠牲になった高校生の死の真実を調べ始める。 学生運動は昭和の歴史として知っているだけで、言葉の意味が解らない事も多くネットで調べながら読了。
2015/07/28
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