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お食辞解 (文春文庫 き 41-1)

お食辞解 (文春文庫 き 41-1)

お食辞解 (文春文庫 き 41-1)

作家
金田一秀穂
出版社
文藝春秋
発売日
2015-09-02
ISBN
9784167904555
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お食辞解 (文春文庫 き 41-1) / 感想・レビュー

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天の川

五十音順に置かれた食に関するエッセイは、食に関する言葉の語源や金田一家の思い出、社会批評など多岐に渡り、とても興味深かった。付録のように掲載された金田一三兄弟の対談の祖父京助、父春彦の思い出は、少し辛辣でとても温かかったです。ご飯は米を炊いたものを指す言葉であると同時に食事全般を示し、日本人にとって米の大切さが汲み取れるという話には非常に納得。音の響きが意味を持ってしまう…「ゴルゴン」「ゾーラ」という音からおっかないチーズを連想したのも笑った。やはり国語学者のエッセイ、日本語の豊かさを再認識する本でした。

2015/10/18

ホークス

エッセイ的な食の言葉辞典。動物を食べる時、最も抵抗を感じるのは頭で、手、足と続くらしい。確かに豚足は良いが豚手は食べにくい。東のスイカと西のスゴカを比較して「関東と関西の対立は日本の伝統として、これからも永く残しておきたい」。誠に文化は貴重なものです。アメリカでバニラの発音ができず、他のアイスで我慢した事を話したら、なぜ指差さないかと指摘されてドキリ。これは如何にもオヤジが陥る独り相撲で、思わず赤面。巻末の金田一家三姉弟の対談が、祖父京助、父春彦始め一族の面白話満載で、これで一冊読みたい位。

2017/01/17

マッピー

食にまつわる国語辞典のようなエッセイ集。真面目なような、とぼけたような、時折ちょっとブラックな一面もあったりと、金田一先生はなかなかに愉快なお人柄である。そしてとても食いしん坊さんとみえる。日本語研究者という肩書からは想像できない、堅苦しさのない面白いエッセイはずーっと読み続けたくなるほどの中毒性がある。どのページを開いても、外れなしの愉快な本でした。

2019/05/03

chiseiok

前読作品があまりにもしんどかった(あ、面白さとはまた別)ので、とにかくラクチンに読めそうな…あ、食べ物ばなしなら誰が書こうが(ごめんなさい)自分の場合楽に読める!…てコトで、平松洋子さんの『ステーキを下町で』とチョイスに悩みつつ、未読著者のこちらを。食べ物関連のキーワードから広がる、時にユーモラス、時にするどく家族やら世相やらを語るふわっと上質のエッセイで、何となく穂村弘さんを彷彿とさせます。著者は、泣く子も黙る日本語マイスター金田一一族の末裔さんなんですね。とても楽しかったので、他の著作も読みます。

2015/09/07

Tadashi Tanohata

決して薀蓄を蓄えるために読んだわけではない。しかし、金田一秀穂先生の表現は、少しエロチックで、少し辛口で読んで心地よい。「あ」の「あさごはん」から始まり、「わ」の「わたなべのジュースのもと」で終わる食に関するエッセイ集だ。事実「薀蓄」は何一つ蓄えられていない。ではなぜ読んだのか。先生の「表現」にあやかりたいがためだが、猛省しきり、あしからず。

2017/07/23

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