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新装版 無名仮名人名簿 (文春文庫) (文春文庫 む 1-27)

新装版 無名仮名人名簿 (文春文庫) (文春文庫 む 1-27)

新装版 無名仮名人名簿 (文春文庫) (文春文庫 む 1-27)

作家
向田邦子
出版社
文藝春秋
発売日
2015-12-04
ISBN
9784167905156
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新装版 無名仮名人名簿 (文春文庫) (文春文庫 む 1-27) / 感想・レビュー

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まーちゃん

向田さんの本は久しぶりで、そのおもしろさを味わい尽くすようにしながら読んだ。無数のエピソードが、どこへ転がるか分からないラグビーボールのようにテンポ良く景気良く繰り出され、気付けば「おぉー!」と声の出る見事な着地。愛すべきそそっかしさはそれだけでも魅力的だが、それをこんなにうまく自虐ネタにして、引き合いに出す人に失礼にならない様に気を配りながら読者を笑わせるなんて!ほんとうに才気溢れる人だったんだなぁ。/「アハハ」「あほやなぁ」と笑ったり、思わず「うまいっ(くぅーっ!)」と唸ってしまうようなところも→

2016/10/26

優希

何気ない日常、仕事先で出会った人々を描いたエッセイですが、鋭い観察眼で描いている印象を受けました。飾ることなく、ざっくばらんなのが好きです。良き昭和の風景と共に見えるおかしみ、不気味さ、怖さ。ありのままの時代が詰まっていました。

2021/05/04

ユメ

「曲りなりにもドラマなど書いてごはんをいただいている部分は、白か黒か判らず迷ってしまう部分のような気がする」そんなところが人間だという気がしていると向田さんは書く。向田さんのエッセイからは、彼女の白とも黒ともつかない人間への眼差しを強く感じる。その目は暖かく、かといって甘やかすことをしない。作中に登場する名もなき人が一瞬ふっと目の前に浮かび上がる。その眼差しは、書き手自身にも向けられる。向田さんが描く向田さんに、私は愛着にも似たものを覚える。違う時代に生まれた人の文章をこうして読める幸運を、しみじみ思う。

2016/04/27

アカウント停止

一昨年父が入院した際に「家にある本を持って来てくれ」と頼まれたけど実家へ行くのが面倒だったので、病院の売店で好きそうな本を数冊買った。その中の一冊。「暇になるから本を沢山持っていくように」って、あれだけ言ったのに!💢 エッセイは滅多に読まないけど、これは面白かった。「向っ気が強いように見えて実は気が小さく、東京人特有のいい格好しい」と言う著者の鋭い人間観察眼。時には自虐を込めて、ユーモア溢れる文章で笑わせてくれた。いるいる、そんな人!って思ったら私もそうだった(笑)父との嫌な思い出を払拭してくれた一冊。

2021/03/10

stobe1904

【昭和を代表する名エッセー集】普段はノンフィクションは読まないが、ふとしたきっかけでこのエッセーを手に取ることになった。表現が古い部分もあるが、文章のリズムがよく読みやすい。著者の身の回りで起きた出来事や出会いを綴っているが、鋭くも温かく、でも少し意地っ張りな等身大の姿が伝わってくる珠玉のエッセー集だった。★★★★★

2023/02/12

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