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犬の証言 ご隠居さん(三) (文春文庫 の 20-3)

犬の証言 ご隠居さん(三) (文春文庫 の 20-3)

犬の証言 ご隠居さん(三) (文春文庫 の 20-3)

作家
野口卓
出版社
文藝春秋
発売日
2016-01-04
ISBN
9784167905293
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犬の証言 ご隠居さん(三) (文春文庫 の 20-3) / 感想・レビュー

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藤枝梅安

シリーズ3作目。短編5編。「生まれ変わり」の話は、あまり面白さを感じなかった。5編目の「百物語」、越後屋の主・富右衛門に誘われて、百物語に参加した梟助は、鏡にまつわる怪談を語り一座を感心させる。さらに、自分を育ててくれた喜助から聞いた話を、出所をぼかして語ったところ、同席していた一人がその話に興味を持ち、後日面会する。梟助の出自にまつわる秘話を通して、運命の過酷さや、それを乗り越えて生きる人の営みをしみじみと描いた秀作である。「軍鶏侍」、「朽木組」の新作が待ち遠しい。

2016/02/20

baba

ご隠居梟助がお得意と交わす話し、特に落語がらみは楽しい。「犬の証言」の生まれ変わりはつい最近どこかで読んだ話し(耳袋秘帖だったかな)。妻の生まれ変わりや自身の生い立ちがわかる後半はしんみりと心に響く話しでした。

2016/03/23

ひさか

2016年1月文春文庫刊。書き下ろし。シリーズ3作目。犬の証言、ススキの木兎、幸せの順番、コドモルス、百物語、の5つの連作短編。梟助の蘊蓄語りとお客さんの語りで構成される話は興味深く面白い。「幸せの順番」の続きが知りたくなる。梟助の出自が「百物語」で解明されとても満足。続きものを読んでる醍醐味です。良かった良かった。

2021/09/26

ケイプ

ご隠居さんシリーズの第三弾です。『ねえねえねえ、梟助さん。聞いて聞いて聞いて。』今日も梟助さんの鏡磨ぎを待っている人がいます。落語にあまり馴染みのない私もその一人かもしれません。今回はふとしたことで梟助さんの出自が明らかになります。鏡磨ぎをしながらの話だけで終わらないところがまたいいです。

2016/03/03

onasu

道楽でもないが、鏡磨ぎをして回っている「ご隠居さん」の三作目は、趣向を変えた作品も混ぜてきたかと思ったら、設定を動かそうともしている。  これまでのご隠居:梟助さんは、物知りな上に話し上手で聞き上手。けれど身元が割れないよう用心して、毒にも薬にもならない好々爺の様でもあったが、少〜し血の巡りをよくしたか。  最終話では、強引に誘われてだが、用心しながらも百物語に参加して、思わぬことに巡り会う。百物語が定例の場になるなら、それも楽しみだ。  ハマさんが存命でも、鏡磨ぎを許してくれたろうな、とふと思った。

2016/02/04

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