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このたびはとんだことで 桜庭一樹奇譚集 (文春文庫 さ 50-7)

このたびはとんだことで 桜庭一樹奇譚集 (文春文庫 さ 50-7)

このたびはとんだことで 桜庭一樹奇譚集 (文春文庫 さ 50-7)

作家
桜庭一樹
出版社
文藝春秋
発売日
2016-03-10
ISBN
9784167905668
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このたびはとんだことで 桜庭一樹奇譚集 (文春文庫 さ 50-7) / 感想・レビュー

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ナマアタタカイカタタタキキ

奇譚というほど奇譚じみてはいないけれど、それでも珠玉の短篇集。一番奇譚らしいのはコンパクトながら破壊力抜群の表題作で、隣人との情趣に富んだやり取りが魅力的な“冬の牡丹”、青春小説のようでいて風変わりで少しビターな“モコ&猫”、著者の長篇との関連性を匂わせる残りの作品、どれもその独特の世界観にのめり込めた。どちらかというと、既に他の作品を読んで彼女の作風に慣れ親しんだ人向けかもしれない。未読の長篇も読んでみたくなった。…どうでもいいけど、騙し絵的な表紙があまり私の好みではなくて、手に取るまで日を要した(笑)

2020/12/30

ふう

「赤朽葉家の伝説」のようにはのめり込めず、時間がかかってしまいました。いろいろな雰囲気の短編6話。 「赤い犬花」「五月雨」は、ここと、ここではないどこかとの境界線で暮らしていて、何かにこだわり、何かに取りつかれているような人々のちょっと悲しい話でした。 山陰の山奥には、まだこんな境界線で暮らしている人々がいるようで、怖くて一人では行けません。「モコ&猫」が好きです。

2016/05/09

ましゃ

奇譚というよりも、恋愛あり青春ありとバラエティに富んだどこか奇妙な味のする短編集。私は特に三十二歳独身女を描いた『冬の牡丹』が良かった。小さい頃から長女として尊敬する父の期待に応えてきた。仕事に専念し充実していたはずなのに、気が付けば結婚していた妹とその子供が父から溺愛され家族の中心になっていた…。誰かに認められたいと誰もが思いながら生きている。人は自分なりの幸福のありようを追い求めているものなんだ。親や家族のためになんて考えず世間や普通から目を背け、自分のために生きればいいんだと教えられた気がしました。

2018/09/05

佐島楓

桜庭さんの文章は、不安で、不穏で、粘っこくて、しつっこくて、エロティック。波長が合えばたやすく別の世界へ連れて行かれる。不思議な才能。

2016/06/10

カブ

桜庭一樹の6篇の短編集、奇譚集となっているのでちょっと不思議な感じを期待していました。最初の「モコ&猫」かなりよかった。「五月雨」も不思議な体験ができた感じがして好きです。カラーとモノクロの両方の画像を見せられたような、不思議な作品集。

2018/03/19

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