新装版 回天の門 (上) (文春文庫) (文春文庫 ふ 1-61)
新装版 回天の門 (上) (文春文庫) (文春文庫 ふ 1-61) / 感想・レビュー
優希
清川八郎の生涯の物語でした。新選組絡みで知ってはいましたが、曖昧な人物像だったというのが本音です。それが少しはっきりと見えてきた感じです。家督には興味を持たず、砲塔息子のようにふらふらしていた八郎。ただ、学業や剣術に必要性を感じているのはやはり武士の血ですね。一見何も考えていないようで、実は貫きたい信念を持っている八郎。これからどう動くのか。下巻も読みます。
2023/02/06
kawa
出羽出身の清川八郎を同郷の藤沢周平氏が描く。「浪士組を結成し新選組・新徴組への流れを作り、自らも虎尾の会を率いて明治維新の火付け役となった。」(ウイキ)と評される。一流学徒を志しながら、時の勢いに影響されて活動家に変身までが上巻。地方の素封家の跡取り息子に生まれ、素養は抜群だが金に飽かした遊学生活。ちょっと共感度が高まらない前半。山師・策士と呼ばれたと言う清川、下巻でどのように変身するのだろうか。
2024/09/30
誰かのプリン
佐幕派、倒幕派によって著しく人物の評価が変わる清河八郎。藤沢先生は故郷が同じなので良い評価をしている。 文武両道の塾を開いた後、攘夷を決行すべく同士を集め始めた。 下巻はいよいよ清河八郎の奇策により京へ。読むのが楽しみ。
2019/06/22
takehiro
清河八郎の話。名前は知っていましたが何をした人なのかよく知りませんでした。上巻では、女遊びはあったものの学問も剣術もしっかりやっていて先見の明もありそう。攘夷思想の人たちが集まり出して何やら不穏な雰囲気です。
2022/09/26
あかつや
清河八郎の波乱の生涯。清河八郎って自分の内心を隠して甘い言葉で人を集めて浪士組を結成したはいいが、後の新選組連中に計画を反対され、結局は幕府側にやっつけられる人という認識で、そんなに気にしたことなかったけど、ここまで読んでけっこう印象が違ってきたなあ。ちゃんと剣の修行も勉強も頑張った人だったのね。ただの小狡い野郎かと思ってたよ。フィクションの世界だと主役側の新選組になる面々の最初の敵って感じだもんなあ。そりゃ悪く描かれるよなあ。この小説だとそのクライマックス部分がどんな感じになるのか、下巻が楽しみだ。
2020/12/16
感想・レビューをもっと見る