現代語裏辞典 (文春文庫 つ 1-17)
現代語裏辞典 (文春文庫 つ 1-17) / 感想・レビュー
優希
奇才・筒井康隆本領発揮ですね。辞書の形式をとった掌編と言っても過言ではないでしょう。様々な言葉の核心を突く鋭さ。教養的かと思えば、皮肉や私観はたっぷり込めているのが面白いです。そしてブラックユーモアを通り越し、不謹慎で下ネタ満載。最早何でもありと言えますね。やりたい放題やってる感が見て取れます。
2017/01/23
10$の恋
私はこの辞書で勉学に勤しみたかった。そうすれば人生は今とは違ってたであろう。ごく一部抜粋をする。…【傷口】自分のそれは舐め、他人のそれには塩を擦り込む箇所。【ジョーク】欧米では知性の証。日本では不謹慎。【立ち読み】情報の万引き。【敗色】甲子園から阪神ファンが帰り始めること。【売女】バイタリティのある女。【花畑】首を締められている時に見る光景。【亡命】大使館の壁を越える競技。【水割り】モーゼの得意技。【立憲君主制】たつのり君が王様の制度…等々。618頁からなる言葉の解説。筒井大先生ファンには珠玉の辞書📖✨
2023/09/22
金吾
○少しずつ読み進みました。笑えたり納得できるものもあれば、よくわからないものもありました。しかしこの本を作るには相当の知識、時間、遊び心が必要だろうなあと思いました。
2024/03/04
双海(ふたみ)
たとえば、「拝復:さあ言い返してやる。覚悟していろ」「微生物:いかなる美人もこれにまみれている」「ヒルティ:もちろん、自分が眠れなかったのだ」「卑俗:樋口一葉から見た現代の文壇パーティ」・・・ヒルティとか元ネタ(書名)を知っているとクスッと笑える。
2019/07/20
さいちゃん
読んだというか、ところどころをパラっと読んだ感じです。その名の通り「辞典」なので、分厚い!!そして、面白い。私が最高だったのは、「いしょ【遺書】人生最後の復讐」かな。なるほど・・・と思っちゃう。時々読んでみたくなる一冊です。手元に置いておこう。
2016/08/30
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