レバ刺しの丸かじり (文春文庫 し 6-87)
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レバ刺しの丸かじり (文春文庫 し 6-87) / 感想・レビュー
s-kozy
抱腹絶倒の食エッセイ、シリーズ23弾。著者の発想力、行動力、文章の表現力には毎回、感嘆、楽しませてもらえます。例えば、「シラスおらしでお腹を一杯にしてみたい」という夢を実現させるために大量に大根おろしとシラスを準備し、作るわけですね。大量のシラスおろしを。それで食べる。しかし、これで満足をしないのがこのシリーズのすごいところ。気になるわけです、醬油も含めた三者のバランスが。「それぞれの適量は何杯か、何匹か、何滴か」(以上、「シラスおろしの法則」)。このせこさ、いじましさも本シリーズの魅力の一つですね。
2016/09/07
ユメ
今回も『丸かじり』は共感、納得、新発見のオンパレード。東海林さんの観察眼と発想力に、もう何度目かも分からないが改めて脱帽したのだった。そう、東海林さんは他の人が見落としているような些細な物事もつぶさに観察しているだけでなく、その発見から何にも縛られない自由な想像を広げてゆく。それは斬新な擬人化だったり、言葉遊びの妙だったりする。目次を眺めていたとき、「納豆ジャニーズ事務所」というタイトルが目に飛びこんできた。そのインパクトたるや。いったい何が書いてあるのだろうとどきどきしながら読むと……なるほど。
2019/08/06
アズル
チマチマと読んで、やっと読了。平松洋子さんの解説により、昨年の東海林さんの長きにわたる入院について真相がわかりました。退院後、快復されているようで、ホッとしております。
2016/12/16
kayak-gohan
【書評 レバ刺しの丸かじり(東海林さだお)】 丸かじりシリーズを読むのは本作で2作品目。味噌汁とお吸い物の社会的な位置づけを検証する一編あり、焼き鮭ほぐしや刺身と醤油の話のような食べ方=食文化について鋭く考察する一編あり。普段無頓着に食べているものをじっくり見つめ直して味わう気分になる一冊。レバ刺しは2012年6月30日をもって販売が禁止されたのはまことに残念。筆者はふぐ同様に免許制度を設けて、免許を持った料理人が調理したものなら食べて良いとする提案をしているが、これには大賛成。
2018/07/13
三枝
レバ刺し食べたいなぁ、と思っても今はもう捕まっちゃう時代になりました。くぅぅ、贋作で手を打つしかないなんて、せつない。1冊の中に小津安二郎の「お茶漬けの味」が2度出てきたので、見たいなぁと思いました。夜中に読んだので、麹漬けにきゅうりでお茶漬けサラサラしたい!お腹減った。解説は平松洋子さん。ショージ君、無事にビールうぐうぐできたかなぁ。
2016/06/24
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