その峰の彼方 (文春文庫 さ 41-5)
その峰の彼方 (文春文庫 さ 41-5) / 感想・レビュー
goro@80.7
マッキンリーで遭難した津田を助けるために地元ガイド仲間、親友の吉沢達が救助に向かう。アラスカで新たな道が開けるときに何故冬季単独で難ルートへ向かったのか。読書は読んでる時のその人の状況や気持ちに感想は左右されると思うが本書にはそれぞれの立場で琴線に触れる箇所が違うのだろう。私には380頁の言葉にハッとさせられ慰められた。忘れられない文章。小説家笹本稜平にやられたわ。
2017/06/18
ぷう蔵
題名のとおり登山の本であるが、その彼方に何があるのかを考えさせられる。何のために生きるのか、自分とは何者なのか?作品の端々に登場するインディアンに伝わる言い伝えの言葉、種族を生き残らせてきた経験による言葉、非常に考えさせられる。自分の生き方にも突きつけられる言葉だ。「6世代先を見て現在の選択をする」「幸運とは不幸な心を避けて通る。希望こそが幸運を掴み取る」「自分が輝かそうとしない限り、その人生には意味がない」深い言葉である。さあ私も自分が今を生きる意味を探しに行こうと思う。心に巣食う猿と共に。
2017/03/27
saga
アラスカのマッキンリーを舞台に繰り広げられる山岳小説。山岳小説4冊目で言葉、情景が少し分かるようになった。極限の中で生きる意味を考える。インディアンのワイズマンの人生の要諦ともいえる言葉にハッとする。読み応えありました。読んでよかった。
2017/01/18
ぎん
ようやく終わった。割と良かったものの、説教臭い台詞と劇的効果を狙った台詞を乱発され食傷気味で物語に入り込めなかった。。空回り気味だったそれらの台詞もラスト近くになってようやく地に足が着いた感じになり、物語を楽しめた。
2016/12/27
との@恥をかいて気分すっきり。
見どころは遭難した津田をレスキューしにいく吉沢の登板場面、そして津田がマッキンリーの冬季単独行場面となる。彼らを取り巻く人々、そして美しくも厳しい大自然。なぜ山に登るのか、なぜ生きるのか、哲学的な問いかけを絡めながら物語は紡がれる。登山場面を早く読みたくて途中ショートカット(笑)。
2017/05/06
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