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武道館 (文春文庫 あ 68-2)

武道館 (文春文庫 あ 68-2)

武道館 (文春文庫 あ 68-2)

作家
朝井リョウ
出版社
文藝春秋
発売日
2018-03-09
ISBN
9784167910280
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武道館 (文春文庫 あ 68-2) / 感想・レビュー

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🐾Yoko Omoto🐾

古くはピンクレディーから、私はアイドルが歌って踊る姿を見るのが好きだ。全盛期はほんの一瞬だが、その刹那的な輝きを憧れとともに見るのがきっと好きなのだと思う。物語は、徐々にブレイクに近づいていくアイドルグループの中の一人の目線で進行し、ファンの期待と本当の自分の解離に葛藤する思いが描かれる。確かにアイドルだから○○してはいけないなんてナンセンスだとも思うが、それを仕事とし対価を得ている以上、自分の商業的価値を考えるのがプロというものではないのかとも思う。幸せが別の場所にあると思うなら続けるべき世界ではない。

2020/04/04

rico

現実のアイドルグループを彷彿とさせる設定、武道館ライブという夢を追いかけ、迷い悩みながらそれぞれの道を選びとっていく少女たち。青春物語の王道だ。その一方、制服を模した衣装で歌い踊るアイドルたちの「旬」は10代後半の一時期。二十歳過ぎれば卒業が待っている。入れ替わりに次世代のセンターを狙う子たちが入ってくる。男性アイドルなら、少年から大人の男になるのを見守る楽しみもある。父親になる者もいる。何だろう、この差は。突き詰めるとジェンダー論になりそうだけど・・。朝井さん、今度は男性アイドルの物語、書いてください。

2018/04/30

エドワード

女子高生として普通に暮らし、アイドルとして芸能活動する愛子の心模様。時に嫉妬し、ともに悩む、メンバーとの一体感、幼馴染みとの恋。心に焼きついた武道館。アイドルも歴史が長くなると、様式化する。歌にダンスにバラエティ、テレビにラジオに握手会。そこへ良くも悪くも、今はネット環境だ。音楽も動画も、何でも無料で手に入る。無料で手に入るものは簡単に捨てられる。かたや「歌って踊って、みんなから愛されたい!」と思う少女たちの心は変わらない。アイドルは二十歳まで?恋愛禁止?メンバーのガチな論争、冷めた感覚が今時、と感じる。

2019/01/09

NADIA

オーディションで選ばれたアイドルグループのメンバーの女子高生の視点で語られる物語。結成時に「満員の武道館でコンサートをする」と高らかに宣言したメンバーが卒業する場面からの始まりは、この先の波瀾万丈を暗示されているようでストーリーに一気に入り込める。アイドルとしての社会的な存在感、また本人の自覚・自己管理の厳しさは、普段アイドルに興味のない私にとってはとても新鮮で興味深かった。

2020/03/17

優希

アイドルの裏話的な側面の話だと思いました。アイドルを取り巻く様々な禁句や現象が現代のアイドル像を作り出しているのですね。芸能界にいるために出会う心がよくわかります。

2019/06/09

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