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おんなの城 (文春文庫 あ 32-7)

おんなの城 (文春文庫 あ 32-7)

おんなの城 (文春文庫 あ 32-7)

作家
安部龍太郎
出版社
文藝春秋
発売日
2018-12-04
ISBN
9784167911904
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おんなの城 (文春文庫 あ 32-7) / 感想・レビュー

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紫陽花

美濃岩村城・珠子(織田信長の叔母)の「霧の城」、能登七尾城・佐代の「満月の城」、遠江井伊谷・井伊直虎の「湖上の城」、筑後柳川・誾千代の「希望の城」の4つの短編小説。いずれも時代に翻弄される女性を女性目線で描いています。史実としてはこれ以降悲劇が待ち受けていることもあり、その直前で話が終わってしまうのはモヤモヤ感が残りますが、切り口が新鮮でよかったです。

2021/10/24

ひなきち

戦国時代を、逞しく生き抜いた女性たちの伝記。「霧の城(信長叔母、珠子)」「満月の城(畠山佐代・東伯)」「湖上の城(井伊直虎)」「希望の城(立花ぎんちよ)」。戦国武将たちの陰で、女たちも覚悟を決めて戦ってきた!今までの歴史では埋もれがちなその事実を、今回知ることができて良かった。読みやすい歴史小説だったので、派生してまた色々読みたくなった。

2019/01/17

TheWho

戦国期に、はからずも城を守らなければならなかった4人の女性達の女戦国絵巻。織田信長の叔母で、岩村城の実質上の城主でありながら信長に磔刑になった珠子、能登の七尾城の佐代、大河ドラマの主人公であった井伊直虎、そして山本兼一著「ましてん誾千代」の主人公の立花誾千代ら4人の女性達の数奇な運命を辿った物語であった。特に能登七尾城の佐代は、戦国期に翻弄されたいた女性が行きつく所で、女の意気込みに感銘を受けた。時代が変われども日本の女の強さを感じた一冊です。

2022/01/29

時代

戦の世に生きた四人の女性の短編四話。彼女らは決して覇権を争い天下を目指した訳ではなく、家を守り抜く事、住みよい世が来る事を思い、気高く振る舞った。流石安倍龍太郎だけあって、短編ながらも文章上手く読みやすい。ほどよく○

2018/12/13

シュラフ

戦国もの作品は、男が主で女が従、となる作品が多く、女たちは意思はないように思えるのだが、女は女でしっかりと自分の立ち位置を考えていたのだろう。そんな女たちを描いた短編の4作品である。どれも秀作でたいへんに満足。個人的には、織田方と武田方の争いに翻弄されつつも、女の性に目覚める様を描いた「霧の城」の東美濃の岩村城の珠子に魅かれた。読友の感想では、話の背景が複雑・話の構成が単調で盛り上がりに欠けるなど、との感想が多いが、小作品でも細部にまで手を抜かず、全体構成をまとめる安部龍太郎さんの力量はさすがである。

2024/07/06

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