本・子ども・絵本 (文春文庫 な 80-1)
本・子ども・絵本 (文春文庫 な 80-1) / 感想・レビュー
佐島楓
自分の中に長い時間をかけて育んできたものは、簡単には失われない。児童サービス論の講義の関係で手に取った本だが、考えを深めることができた。私もまた、絵本の愛情で育まれてきた子どもだったのだ。
2018/12/11
のえる
図書館本。読友さんお薦め本。17年の保育士経験を持ち、『いやいやえん』『ぐりとぐら』の作者にとって大事な3つについて綴られた本書。1982年に単行本第1版が出て以来、改訂、改稿を経て書きおろしを加え再編集されている。 戦争を経験した著者ならではの大切な視点が印象的だった。 子どもと絵本を読む時の姿勢。遊びの重要性。ユーモアのセンス。子どもへの絵本の読み聞かせで困った時や本選びに迷った時、育児で悩んだ時にまた触れたい一冊。 「幸せな子に育てたかったら、夫婦仲良く」「子どもがいなくなったら地球はおしまいです」
2021/07/30
ユメ
中川李枝子さんが、人生で最も大切なもの「本・子ども・絵本」への想いを綴ったエッセイ。中川さんが子どもに向ける眼差しはいつも温かく、絵本を読み聞かせてもらった子どもたちは皆生き生きしている。絵本との出会いは想像力を働かせて遊ぶきっかけになるし、世の中には面白いこと不思議なことがたくさんあると教えてくれる。本を開けばこことは違う世界が現れるということを知れば、その後の人生の支えとなる。自分が子どもの頃繰り返し読んだ物語の作者の、絵本に対する真摯な想いと優しい人柄に触れ、心が柔らかな幸福で満たされた。
2019/02/05
みっこ
ぐりとぐらの作者であり、長年保育士を勤めた中川李枝子さんのエッセイ。タイトルの『本•子ども•絵本』は私にとっても大切な要素です。繰り返し説かれている、子どもにとっての絵本や遊びの重要性は、母としても新人保育士としても共感しました。『せっかくの休日にしても、朝から晩まで我が子と一緒に絵本を読んだり遊んだりしてやるなんてうんざりです』『保育園は営利的に儲かる仕事じゃないので、楽しまなくては割りがあいません』時々漏れ出る本音には、ふふふと笑ってしまいました。
2022/04/13
たーちゃん
『いやいやえん』『ぐりとぐら』など傑作を生み出した中川李枝子さんのエッセイ。本屋さんで目に止まり購入しました。保育士時代に多くの子供達と触れ合い、その子供達から多くのことを学んだという中川さん。その中川さんとみどり保育園の園長である天谷保子さんは子供を心から愛し、子供の身体と心の成長を見守る姿に私も学ばされまさした。『読書や絵本の入り口は人生の入り口。生きることは素晴らしいと子どもたちに覚え込ませるチャンスです。生まれてきて良かったと子どもに思わせたい。→
2022/02/08
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