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陰陽師 玉兎ノ巻 (文春文庫 ゆ 2-35)

陰陽師 玉兎ノ巻 (文春文庫 ゆ 2-35)

陰陽師 玉兎ノ巻 (文春文庫 ゆ 2-35)

作家
夢枕獏
出版社
文藝春秋
発売日
2019-06-06
ISBN
9784167912918
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陰陽師 玉兎ノ巻 (文春文庫 ゆ 2-35) / 感想・レビュー

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KAZOO

2年前にハードカバーで読んでいるのですがいつも通りに文庫版で再読です。印象は天候や月などに関するものが多く自然をより感じました。とくに木犀月という短編は百人一首でも有名な蝉丸法師と晴明、博雅の3人が月を鑑賞している話ですが、墨絵のイメージが出てきて高畑勲監督に短編の映画化でもしてもらいたい感じがしました。

2019/06/20

アルピニア

陰陽師シリーズ第15弾。月の兎が登場する「嫦娥の瓶」、水に映った顔を好きなように書き換える験力を持つ筆の話「水化粧」など9篇。博雅の笛が晴明の予想を越えた結果を招く「魃の雨」と、博雅の笛と蝉丸の琵琶が仙人を呼び寄せる「木犀月」が特に良かった。いつもながら、楽の音の描写がとても好きだ。風景が広がり、音が聴こえてくる。心が静かに解放されていく。また至福の時を過ごすことができた。着想を得た元の中国の話(嫦娥や魃の話)も読みたくなる。

2019/06/10

眠る山猫屋

やはり、良い。邯鄲。草雲雀。松虫。鈴虫。なんて羅列を見つける度に、数十年変わらぬクオリティが甦るよう。変わってきたのは、やはり蘆屋道満。不敵な敵役が、いつの間にか想いを隠した照れ屋の良い漢になってきた。なんなら清明たちより素敵かも(笑)そんな道満の『道満月下に独酌す』がほんのり優しくて切ない。平安の闇は色々なものを隠してしまうから、すれ違ってしまった気持ちは更なる闇の奥に消えてしまう、そんな原点回帰の物語が多かったかな。

2019/06/11

ちぐりん

「どうだ博雅、ゆくか」「う、うむ…」「ゆこう」「ゆこう」そういうことになった――― このいつもの流れを見るだけで心が踊ります。玉兎ノ巻とあるように、月にまつわるお話の1冊でした。はるか太古の時から美しく満ち欠けを繰り返し、いつの時代も人間を魅了してやまない。人の心を惑わせ、癒す力もある月。 その月明かりのもとには、博雅の葉二と蝉丸の琵琶、四季折々の花が咲き、虫の声が聴こえる晴明の庭。 ひとつひとつのお話は、以前よりも怖さがなくなったような気がしますが、やっぱり大好きです。

2019/08/10

そら

晴明と博雅の相変わらずの仲の良さ♡。盃の酒に映った月、梅の香り、木犀の香り、笛の音、、良きかな!(^^)!。ところで、道満がずいぶん性格まるくなってない?

2021/10/22

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