ゆけ、おりょう (文春文庫 か 48-7)
ゆけ、おりょう (文春文庫 か 48-7) / 感想・レビュー
美登利
性格は豪快で、頭も良く女ぷりも良かった龍馬の妻のおりょう。ただ、結婚期間は短くしかも留守がちな龍馬と一緒に過ごした時間は少なくて、資料もほとんどないようなので、物語としては想像をかなり膨らませることしか出来ないと思う。正直な話、友達にはしたくないタイプ(笑)龍馬が成し遂げた薩長同盟や大政奉還など歴史的に有名な出来事の裏の話(おりょうから見た)は興味を惹かれた。龍馬没後、何年か姿を消していたおりょうが現れテキ屋の男と結婚し一生懸命稼いで食わせていたと言うのは知らなかったけれど、最期は彼女らしいなと思った。
2020/10/10
大阪魂
坂本龍馬の妻おりょうさんが主人公!司馬さんの龍馬の本はそのうち読もって思て長いこと積んでしもてるんやけど、この本は入門編みたいな感じで読ませてもろた!おりょうがこの本みたいに大酒飲みで偉そうゆーのは実際そーやったみたい、でも発想も行動も大胆やし機転きくしで龍馬も大事にしてはったんやろなあ!そんなおりょうからしたら龍馬も最初子ども扱い、その龍馬が薩長同盟とか大政奉還まで実現させた背景におりょうの存在大きかった思う!龍馬死後、性格が災いしたんかな、再婚しはったけど貧困の中で亡くなられたそう…ほんま意外やった…
2024/03/15
ばんだねいっぺい
どこまで史実に忠実なのか?そうなんだ!がたくさんあった。龍馬亡き後のおりょうを描いたことで、おりょうがどんな人間なのかが色濃く理解できる。陸奥邸を去る背中は、些事にとらわれぬもうひとりの龍馬と見てもよいと思う。
2019/08/14
Shun
「家康、江戸を建てる」の著者がこれまた歴史の名脇役に光を当て、幕末から明治の転換期を独特な視点で描きます。大海のような志や薩長同盟の立役者などと知られる龍馬もおりょうの視点では子供っぽく手のかかる弟のような姿として描かれ、おりょう自身も豪放磊落な女性として描く等、英雄たちの等身大の姿が活写されています。日本初のカンパニーを設立した龍馬を営業部長であったと例えるなど著者の解説も平易で取っ付きやすく、また流行りの”残念な~”シリーズのような目線も親しみやすい要素。どうか教科書から消えないでと願うばかりです。
2019/11/02
タルシル📖ヨムノスキー
薩長が天下を取り、司馬遼太郎が小説を書き、大河で福山雅治が龍馬を演じたので、全国的に時代を動かした立役者みたいな印象が強い龍馬だけど、幕府や会津側から見れば単なる不届き者なわけで…。なんて偉そうなことを書いているけれど、実は司馬遼太郎の〝龍馬がゆく〟も未読で、NHKの大河ドラマ「龍馬伝」を観た程度の知識しかないので、今回この本を読んでなんとなく概要を掴めてよかった。おりょうさんについてはあまり資料が残っていないらしく、龍馬の死後についてはこの本でもざっくり。龍馬の後に夫になった松兵衛さんがなんか可愛そう。
2022/01/03
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