ひよっこ社労士のヒナコ (文春文庫 み 51-2)
ひよっこ社労士のヒナコ (文春文庫 み 51-2) / 感想・レビュー
佐島楓
社労士という仕事に興味があったので読んでみた。す、ストレスフル……! 企業と従業員の板挟みになりまくる展開に、こちらまで胃が痛くなってくる。物語としては面白かったけれど、実際に就業なさっているかたがたの苦労がしのばれる。確かにやりがいはありそうだけど、私には無理かもしれない。
2019/10/13
Yunemo
題名でつい手に取って。社労士の世界を描く労務ミステリーですか。6編それぞれに労務問題の提起がなされ、悩みながらも落としどころを見つけていく、そのプロセスが何とも感じ入って。自身の身近にある問題、現在の社会状況であるだけに、成程ね、と頷ける場面しばしば。2019年4月から順次施行されていく働き方改革関連法案。本作では俎板に乗っていませんが、個々に取り上げられた問題、有給、残業、同一労働同一賃金、まさに法案そのものの問題。これをクリアしようと、頭では理解していても、先が見えない状況下、鬱屈した不満だけ残って。
2019/11/04
yutaka
初読みの作家さん。社労士さんとはお仕事での接点も多いので読んでみた。 労働関係法令のお勉強にはなるんでしょうが、主人公に感情移入できないというか、性格的に合わないというか…。現実もこんなものですが、もっとスッキリ・気持ちよく終わる話も欲しいかな。
2024/08/20
キンモクセイ
26歳にして新米社会保険労務士。ブラック企業、パワハラ、残業問題と様々な問題に直面するが悩みながら奮闘する。社労士って会社側的な考えだけど、主人公の朝倉雛子は労働者側に肩入れ過ぎ感がある。それが気になった。とは言え勉強になるのは確か。算定基礎届は労働者が今後1年間で支払う厚生年金、健康保険の元になる。4月から6月の賃金で作る。従業員が10人以上だと就業規則を労働基準監督署に提出しなければいけない。妊娠中や出産後1年を経過しない女性労働者の解雇は原則無効など。社会保険関係は勉強しておいて損はないと思う。
2020/07/19
のんちゃん
お仕事小説。今回は社会保険労務士、労働、社会保険問題から年金関係まで、会社の総務部に関わる国家資格の専門職。小さな社労士事務所に勤める新米社労士雛子が経験する、ミステリー仕立ての短編集。冒頭の一話はアンソロジーで既読。ほとんどの話が現実的終わり方をしていて、リアリティがある。が、勧善懲悪が好きな私には少し残念な気が。成長途中の雛子だから仕方ないとは言え、もう少し報われてもとの感があった。最終話はちょっと光が差したが。会社総務関連のあり様についても勉強になる一冊。
2019/11/14
感想・レビューをもっと見る