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番犬は庭を守る (文春文庫 い 103-3)

番犬は庭を守る (文春文庫 い 103-3)

番犬は庭を守る (文春文庫 い 103-3)

作家
岩井俊二
出版社
文藝春秋
発売日
2020-01-04
ISBN
9784167914257
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番犬は庭を守る (文春文庫 い 103-3) / 感想・レビュー

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ざるこ

廃炉となった原発が60基ある国で生まれたウマソー。放射能汚染の影響で元気な精子を持たない男が増え続け貴重な精子は売買される世の中。生殖器が大きくならないウマソーは種馬成金を羨みながら守衛として働く。小便小僧と馬鹿にされ次々と災難に見舞われて、どんどん悲惨な目に合うウマソーと生殖器。笑えない背景なのに笑かす。笑っていいのか?狂った世界で少しずつ壊れていく。しょうがないよ、そうなるよきっと。欠陥だらけの者たちの小さな幸せも素直に喜べない哀しさ。日本の未来の姿かも。過激でシュール悲壮感に満ちながらもおもしろい。

2020/01/07

まさ

かなりしんどい1冊になった。読み疲れたのは久しぶり。背けたくなるのだけど読み終えてしまいたくて一気に読了です。放射能に汚染された世界で代を継ぐにはどうすればよいのか。絶望ばかりだった。再読するともう少し見え方が変わるかな。

2020/04/25

kei@名古屋

岩井俊二の悪いところ出てるわぁ。スワロウテイルのような退廃し貧富の差が激しいと思われる国での話。そしてこれはひょっとしたらこの世界での日常なのかもしれない。激しく運命に翻弄される主人公のようでいてラストシーンにはこういう命のつながり方があったのかと少しだけホッとする。どんな世界でも命は繋がっていく。物語は良かった。が、久々に岩井俊二のぶっ飛んだ感を堪能できた気もする。岩井俊二が異世界を書くとこうなるのかもしれないな。と夜中異世界アニメを目撃した時にふと思った

2020/02/19

しい☆

これが20年も前に書かれたなんて驚きでしかない。いまの現実にリンクしていて、怖くて、でも目が離せなくて切なくて。 岩井監督の本の中で1番好きかも。アニメで映画化してくれたらうれしいなあ。

2020/01/06

noW or Never

図書館の文庫本にて読了/凄い、凄まじいという感想しか出てこない。巻末で解説の金原端人氏が『何』を連発して言葉にしているが、ホント『何?』『何なんだ!』と発狂したくなる/「嫌われ松子の一生」を最初、頭に浮かべたが、それも違う/果たして主人公のウマソーは自身の人生を哀れんでいただけなのか。いや、違う/自分に置き換えたらと思うと…辛すぎる/人生に何度も打ちのめされ、凹み、凹み、時に面白、可笑しく、凹み、時に暴力的に、凹み、凹み、最後の最後で子供が凸(笑)/新しい希望の形を提示している刺激的な面白い本である!

2020/11/25

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