ハジの多い人生 (文春文庫 お 78-1)
ハジの多い人生 (文春文庫 お 78-1) / 感想・レビュー
はるき
恥ではなく端っこのはじ。よく考えれば、中央より周辺の方が広いんですが、何故か少数派扱いなのです。自分に正直な文章が、女性から喝さいと苦笑をもらいそうです。これがリアルですが、男性は苦手だろうなぁ。
2020/04/17
水色系
ジュンク堂のフェア、「最果タヒ書店」で見かけたのがきっかけ。ハジ=端、≠恥。イケてない女子学生だった話は我がこととして共感。住んでいた/いるのは地方都市であるのが関係しているのかワシはもうちょいうすぼんやり生きてきたよのう…と思った(何の話だ)。もちろんもともとの性質がボンヤリしてるのは前提として。
2023/12/11
法水
『アトロク』がきっかけでお名前を知った岡田育さんの著書を初読み(解説は宇垣美里さん)。「ハジ」は恥ではなく端。『アルプススタンドのはしの方』の「はし」と同じですな。日常の何でもないようなことをこれだけ言葉数を尽くして書けるというのは一種の芸当と感心してしまうが、とりわけ「欲望という名の満員電車」のパートは感銘を受けた。田舎町に生まれ、小中は徒歩、高校は自転車、大学の最初は2年こそ電車通学だった私と6歳で満員電車で世の大人どもを見てきた著者とではそりゃあ見てきた風景がまるで違うよなぁ。
2020/12/31
pandakopanda
タイトルの「ハジ」とは「端」の意らしい。岡田育さんはこの本で初めて知りました。こじらせすぎではという箇所もあったけど、正直な人だなというのが真っ先に思った感想。自分は小学生の頃から満員電車は体験してないし、住む世界は全然ちがうけど、女子高生活の部分では共感したところも。解説は宇垣美里さんで、なんか納得。
2021/08/14
ひじき
著者のデビュー作であるエッセイ集。イケてない女子だった時代、女子高、一人暮らし、コンプレックス、趣味のことなどを絶妙な文体で書いている。シニカルなようで熱く、筋が通っていてほどよい水分量(ややドライめが好きなので)。少し歳上の都会住まいの人だと身の回りにこんなことが起こるのか!?とも思ってしまうのだけど、自分がぼんやり生きすぎていたのもあるし、結局あっちはあっちのハジでこっちはこっちのハジなのだな。他人のハジを見るのはそれこそ異世界転生みたいなものかもしれない。片や満員電車の、片や毎日ハイキングの小学生。
2020/11/16
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