夢で逢えたら (文春文庫 よ 40-1)
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夢で逢えたら (文春文庫 よ 40-1) / 感想・レビュー
pohcho
お笑い芸人の真亜子とフリーアナウンサー・佑里香の出会いと友情、テレビ界に蔓延る女性差別(ダンソン&ジョヒ!)にまつわる物語。オリンピックがらみの騒動でも明らかになったが、日本社会ではまだまだ旧態依然とした価値観が幅を効かせていて、中でもテレビ業界はその最たるもの。深く考えさせられる内容だったが、とにかくテレビネタが満載で。ちょ、待てよ、とキムタク(概念)ちがうちがう、そうじゃ、そうじゃない。鈴木雅之(概念)とか、吉本新喜劇のめだかさんまで。ずっとクスクス笑いながら読んだ。佑里香のすっとぼけたキャラが好き。
2021/08/26
えりこんぐ
女芸人=男の芸人には勝てない、女子アナ=お金持ちと結婚。こんな思い込みにあがく2人のヒロイン真亜子と佑里香。芸能人の実名がバンバン飛び出してきて面白い。若者はYouTubeかもしれんが、テレビが好きなんだー! 佑里香が王道ふんわり系かと思いきや、意外と肉食系なとこが笑えた。『なごやdeノンシャラン』見てみたい!【積読23】
2022/03/07
優希
面白かったです。色々な立場の女性たちがいてリアルなんですよね。お笑い芸人とフリーアナウンサーというコンビが何とも言えません。個性を際立たせたかったのでしょうか。自由だけど自由じゃない、これが今の本来の姿なのかもしれません。
2023/06/02
エドワード
2019年度のジェンダーギャップ指数は世界153ケ国中、日本は121位、という下りがある。その中でビクともしない男天国がテレビ業界だ。名古屋出身の女芸人・金木真亜子と女子アナ・上垣内佑里香の視点から見た、コロナ禍前後のテレビ、それもお笑い・バラエティの激しい変化。「楽しくなければテレビじゃない」時代を知る二人が、コンプラの呪縛迷路を彷徨うテレビ界を必死に生きる姿には、「テレビはオワコン」などとヌカす輩をぶっ飛ばすパワーを感じる。だが、やっぱり今のテレビは迷走中だと思う。まだまだ頑張れる、意識高い改革を!
2024/05/12
桜もち 太郎
表題を見てラブリーな内容を想像して手に取ったがずっこけた。本書の中にもでてくるがジェンダーロール(性役割と責任)が大きなテーマとなっている。女芸人真亜子とフリーの女子アナ佑里香の二人の物語。女優、女医、女流作家、なぜ『女』がつく。いまだに男中心の社会。男芸人中心のお笑い社会。育児にしたってのイクメンと言われようがまだまだだ。コンブラガチガチのテレビで、あえて乳首を出し干される真亜子、売れない芸人と結婚した佑里香が受けるセクハラ。芸人には芸人の女子アナには女子アナの戦い方がある。それを具現化していき二人。→
2024/07/31
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