コルトM1847羽衣 (文春文庫)
コルトM1847羽衣 (文春文庫) / 感想・レビュー
きょちょ
ザッツ エンターテインメント! 仕事が忙しくなかったら一気読みだったろう。 「コルトM1851残月」も面白かったが、こちらの方がスケールが大きくなっている。 彼の機龍警察シリーズも面白いが、どちらかというとこちらの方が好みかな。 敵もなかなか強い。 月村ファンは、前作とは話が全く異なるので、こちらから読んでも全く問題なく楽しめる。 映画化しても面白いだろう。 ★★★★
2022/04/09
じゅむろりん
前作コルトシリーズ残月を丁髷ロワールと評したが、今作は女任侠伝奇活劇の風体。惚れた男の行方を辿り、流れ着くは佐渡の金山。地の底より現れた、オドロ様なる異形の邪神。果たして焦がれる想い人か。江戸末期の権勢に、毅然と向かい仁義を通す。羽衣お炎の気風に惚れた、仲間と共に悪を討つ。ってな感じの小気味良い娯楽作品です。余談ですが、長崎の四海屋と聞くと、老舗チャンポンを思い出すのは私だけでしょうか。3作目も書いて欲しい。
2022/04/29
うさみP
銃は花。銃は女。女には銃がよく似合う。江戸経済を支える最底辺の地獄である佐渡。恋人を探しに訪れたお炎。鉄火の羽衣小町が手に持つのは、異国から渡ってきた最新鋭の拳銃『コルトM1847』。啖呵と共にバン×6と火を噴き、黄泉黒坂から湧き出る悪鬼羅刹を撃ち倒していく(その後せっせと弾込めするのはご愛敬だよ)。前作とはうって変わって、気持ちいい活劇でありながら、裏で島津と公武による暗闘も忘れない。身分の外で生きる者たちの哀愁。
2020/11/22
Schunag
文庫版での再読。前作『コルトM1851残月』がロマン・ノワール/フィルム・ノワールによる、日本式サムライ・フィクションの再解釈であったとすれば、初読時には伝奇要素に気をとられて気づかなかったが、本書はマカロニ・ウェスタンではないか。古き良き伝奇時代小説へのオマージュは文体が告げているが、プロットや仕掛けは『ナヴァロンの要塞』型の敵地潜入アクションであり、また幕末の激動をにらんだ謀略小説でもある。どでかい6連発拳銃を粋に襟を抜いた背からぞろりと抜き出す女侠客、という絵面のカッコよさよ。
2023/11/17
terukravitz
★★★☆☆
2020/11/04
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