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人口減少社会の未来学 (文春文庫 う 19-26)

人口減少社会の未来学 (文春文庫 う 19-26)

人口減少社会の未来学 (文春文庫 う 19-26)

作家
内田樹
出版社
文藝春秋
発売日
2021-04-06
ISBN
9784167916817
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人口減少社会の未来学 (文春文庫 う 19-26) / 感想・レビュー

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佐島楓

すべての文章に目を通したし、社会のギミックとして納得できる内容もあったのだが、このテーマで寄稿を募って書いてくださる女性がたったひとりという時点でもうすでにダメだということに気づいてしまった。机上でデータや論理をこねくり回すのではなく、女性が日本で子育てをするという現実の意味を実感をもって語れなければ意味はないのではないだろうか。

2021/04/17

さきん

ブレイディみかこ氏が一番良かった。人口減少と女性教育、緊縮財政との因果関係は大きい。女性教育をしっかり進めていくならせめて、緊縮財政をやめないといけない。藻谷氏に対して。地方を強化するなら地方へしっかり投資、産業育成が必要。平川氏へは。デフレはデフレ。定常というものはいつだってないし願望。

2021/08/20

ドルーク

リレー講義形式の本は当たり外れがある気がするがこの本は当たり。どの著者の語りも興味深く、学びがある。本当に、日本も、人類も転換期に来ている。食事は餌になり、食べることや命への感謝は失われつつある。そして、孤独、孤食、少子化の流れはコロナでさらに加速しそうである。その中でも、地域との交流、自然とのかかわりで身体や生きている実感を取り戻すこと。首都圏と地域の人々で、足りないところを補完し合うような生き方を模索すること。子どもを持つ女性に生きやすい環境、制度面でも、モラル面でも改善すべき点は山積みである。

2021/08/19

鬼山とんぼ

編者の内田さんは街場というタイトルの本で多様な個性の人の意見をぶつけ合わせることで「時代の課題」について多角的な視点からの認識、あるいは妥当な解決策への方向性というものを読者自身の頭で考えさせるスタイルを基軸にしている。その蓄積の結果、内田さん自身の思考も深まっていると思えるが、偉ぶらない穏やかな口ぶりでいながらやっぱり読者をアオっている印象。老獪な手法だ。こちらもそれを面白がって読んでるのだが。私自身は普段は政治経済系の頭でモノを考えているが、池田清彦氏の人間を生物として考えるアプローチには驚嘆した。

2024/05/16

とろりんとう

人口が減少している日本の未来の対処法を様々な分野の人が論じる。内田氏の悲観的な見通しを持たない日本人と雇用環境変化に納得。池田氏の環境収容力や人口動態、人類進化から見解も良い。井上氏の頭脳資本主義の到来とそれに遅れる日本の不安。藻谷氏や平川氏の統計数字を正確に読み、誤った空気感や報道から脱する大切さ。ブレイディ氏が体験する英国縮小社会の厳しさ。隈氏の建設業縮小論。高橋氏の食物中心に変えることで一億総観客社会からの脱出。小田嶋氏の批判的精神の大切さ。姜氏は安全保障が中心にて若干異質。思いの外、良い本。

2023/07/08

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