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文豪お墓まいり記 (文春文庫 や 51-3)

文豪お墓まいり記 (文春文庫 や 51-3)

文豪お墓まいり記 (文春文庫 や 51-3)

作家
山崎ナオコーラ
出版社
文藝春秋
発売日
2021-09-01
ISBN
9784167917548
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文豪お墓まいり記 (文春文庫 や 51-3) / 感想・レビュー

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ALATA

「知らないおっさんの墓参りに行くで」ベビーカーを押す西加奈子と内田百閒の眠る金剛寺へ。ナオコーラさんが昔の作家に会いに行く徒然草風アンソロジー。永井、谷崎、太宰、むかし読んだ記憶もあるが内容は全然覚えていない。夏目、有吉、遠藤あたりで馴染みの作家さんが・・・。電車で歩き、花を買い、名物を食べ文豪の匂いを感じ取る。いろんな本の紹介からその人の生きざままで感じるものがあった★4※母親と連れ立って「墓参りをすると癒される。人間はいずれ・・・」その先が気になります。

2024/04/05

あや

文豪の墓所と言っても、著名人の墓所らしく大規模であったり、参拝者が絶えないような場所もあれば、ごく普通の墓石の下で静かに眠っている、一人の私人としての墓所という雰囲気の場所まで様々だった。訪ねた作者自身が、生や死に触れる機会が多かった時期ということもあり、墓所の前で自身の経験を見つめたり、同行者と記憶をなぞったり、そこに文豪の作品や人生を重ねたりする場面も多い。文豪たちの死や人生を辿り、墓参り記を書くことで作者も自身の生々しい体験を切り離して文章の中に織り込み、気持ちを整えていったようにも感じられる。

2021/09/24

みっき

単行本持ってるけど文庫本も購入。1年半前に読んだ時は”読みたい本が増えて困る、死ぬまでに全部読めない”みたいな事を書いたが今は読みたい本を全部読めなくてもいいんじゃないかと思ってる。織田作や露伴を実は読んだことがないと告白しており、なんとなくこの人の書く文章は信用できると思った。前回読んだ時はあんまり気にしなかったが戦争についての記載が多いことに今回驚かされ、真剣に読んだ。戦時中の作家についてや、戦後の戦時中は洗脳されていたみたいな風潮はどうかと悩む作家の姿を読みながら色々考えさせられた。

2022/05/14

hitomi.s

ナオコーラさんが、文豪のお墓参りをタイトル通りしていく本。考えてみたら、文豪の本をほとーんど読まずに避けているかもしれない。作家名・作品名・だいたいのあらすじ・顔写真など、国語や歴史の教科書レベル。読み繋がれたからイマに残っているのに、そこにある面白さを知らないのはもったいないのかも。数冊拝読したことのある文豪のお墓が、意外と遠くない場所にあって少しびっくりした。そして、「生きていたんだな」「小説を書いていたんだな」と当然なことを、突然理解した。読んで、良かった。だから、あそこの本屋さんは好きだ。

2021/10/06

pirokichi

著者が、永井荷風、谷崎潤一郎など26人の文豪の墓まいりをした記録。作品や人物像が伺えるエピソード等はもちろん興味深かったが、父親を喪い、流産し、本書連載中に出産した著者が、夫や母親、作家仲間の津村記久子さんや西加奈子さん(その時は8カ月の著者のお子さんも)と共に、その時々の季節の中を歩き、腹ごしらえをして霊園に行き、墓を探し当て、時には掃除をし、その人にあいそうな花を供え、線香をあげて手を合わせる。そして又季節の中を帰途につく…単純にその行為、その情景に胸を打たれた。エロス(生)とタナトス(死)か…。

2021/09/09

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