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神さまを待っている (文春文庫 は 57-1)

神さまを待っている (文春文庫 は 57-1)

神さまを待っている (文春文庫 は 57-1)

作家
畑野智美
出版社
文藝春秋
発売日
2021-10-06
ISBN
9784167917661
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神さまを待っている (文春文庫 は 57-1) / 感想・レビュー

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まさきち

大学を卒業したものの就職に躓き、派遣として頑張っていたが派遣切りに会い、漫画喫茶でのその日暮らしへと落ちていく愛。その後も安易な方へと流されていくが、その姿が痛々しい。特に周囲に人はいて声をかけてはくるものの、愛自身が頼ることに一歩踏み出せず、常に一人悩んで深みにはまっていく様はなんとも言えなかった。

2023/05/10

ちょこまーぶる

読後はホッとした一冊でした。派遣切りに合った女性の貧困生活からの再生?の話です。途中までは主人公の発言・行動に嫌悪感しか無かったのが正直な感想なんですが、「貧困はお金が無いという事では無くて、頼れる人がいない事」という文章が目に飛び込んできた時からは、仕事で貧困状態で受診・入院を余儀なくされた人たちと接することが多いので、改めて頼れる人にならねばと思いを新たにしましたね。そして、後半は「助けて」と伝えた友人と共に生活が好転していく姿を知る度に「良かったな」と思いながら、本を閉じることができました。

2023/04/30

dr2006

真実を小説のように描くのは架空を描くことより難しいと思う。物語だからと割り切れない、生々しい吸引力があった。他人の人生は100%理解できない。家族でさえ想像の部分を残し、本心には辿り着けない。だから人は人を愛そうとするのかもしれない。自分を内側を晒した分だけ相手に寄り添えるのかも。大学新卒で正社員で就職できず、派遣で3年間真面目に働いたものの、派遣切りされた水越愛の転落の日々を追う。東京と地方とでは環境が違うと思うけど、本当の貧困とは何かとの問いかけに、自分の基準が平和ボケしていることに気づいた。鋭敏。

2023/10/19

優希

自分がいかに恵まれているのかという痛みが刺さりました。住む世界が違うからこそリアルに迫ってくるものがあるのでしょう。

2022/02/18

JKD

派遣切りから失職女子になり坂を転がるように生活水準が下がりついに貧困女子になった水越愛。ネットやTVの世界でしか知らなかった現実を目の当たりにし、それを問題と認識するがプライドと意地が邪魔してリアルに考えられないまま時間だけがズルズルと過ぎていく。行政の堅苦しさと夜に女性1人が歩けるという環境が貧困女子を作り出していく現代社会の闇について、いろいろ考えさせられた一冊でした。

2021/11/06

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