ドッペルゲンガーの銃 (文春文庫 く 40-2)
ドッペルゲンガーの銃 (文春文庫 く 40-2) / 感想・レビュー
へくとぱすかる
3編を通じて、もっとも憎むべきは、灯里の作品を3回ともボツにした編集者の佐田山氏(笑)。でも、こうして本になっているけどね(そこはそれ)。女子高生が犯罪捜査にかかわるのは、実際に無理だが、小説なら身内が警官という設定で、そこは見逃し。トリックはさすがに凝っているが、ラストのいわゆる雪の足跡密室は、ほぼわかった。それしかない。冒頭作にはうなった、これが一番いいと思う。さて、ご先祖様は果たして兄・大介の別人格なのか、本当に7代前の人なのか。終わり方がいかにも続編に期待してね、と言っているので、期待します。
2021/11/06
NADIA
短編新人賞に佳作入選した女子高生の灯里。受賞後の第一作のネタにつまり、警視庁のキャリアとして勤めている勉強だけはできた朴念仁の兄と実際に起こっている事件を解決し、新作小説のネタにすることを目論む。語り口の軽さに、ありえない人物の登場も違和感なく読み進められる。
2023/04/30
おうつき
いい感じに肩の力の抜けた中編ミステリ三編。密室の死体にドッペルゲンガー、空中飛翔と魅力的な謎の提示にそれなりに合理的な解決がもたらされる。読んでいてこれは凄いと唸らされるわけではないが、楽しむことができた。ただ、探偵役の設定はいらなかったような気もする。話がとっちらかるだけで面白さには繋がっていなかった。
2021/12/17
hnzwd
女子高生ミステリ作家が第二作のネタに悩み、現実の事件をネタにしようと兄の刑事にわがまま。ミステリ作家の卵らしく真相を見抜こうとするものの、、。的外れな推理の真相を見抜くのは、守護霊となっていたご先祖様。結末は現実的な中編3編でした。
2022/05/28
せっちゃんさん
著者・倉知さんの「皇帝と拳銃」が気に入って、他の作品も読みたいと手に取る。正直、作品全体のテンションが会わなかった…。短編集で各話、設定もトリックも本格派。これ乙女警部シリーズでやってたら普通に面白かった。主人公が女子高生推理作家、相棒が刑事である兄、名探偵が守護霊の先祖…。何か「とりあえずこんな設定にしてみました!」感が強くて今一つ入り込めない…。ミステリーとしては面白かった。
2024/10/20
感想・レビューをもっと見る