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極夜行 (文春文庫 か 67-3)

極夜行 (文春文庫 か 67-3)

極夜行 (文春文庫 か 67-3)

作家
角幡唯介
出版社
文藝春秋
発売日
2021-10-06
ISBN
9784167917722
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極夜行 (文春文庫 か 67-3) / 感想・レビュー

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クプクプ

本屋大賞、ノンフィクション本大賞、大佛次郎賞受賞作。角幡唯介(かくはた・ゆうすけ)の作品は初めて読みました。冬の北極の太陽が昇らない季節、極夜に、ひとりで一頭のオスの犬を連れ、グリーンランドで、北を目指します。太陽が昇らない極夜では、月の明かりが頼りで、一日の時間も25時間制に設定。ブリザードの襲われたり、食料が不足したり、予測できないことの数々が著者を遅います。著者はスポンサーを持たない主義で、自分で貯金をして冒険に臨みました。熱く語り過ぎて文章が上滑りしていましたが、それを上回る出来映えでした。

2024/10/12

100

闇の中の冒険の手記。数々の困難に会いながら致命的な窮地は無かったと言えるメンタリティにはプロの凄みを感じる。自分ならデポが全滅の所から先には進めない… 書物とは未知のものに姿を与える光で、明かりの強さで明瞭さに開きが出る。著者は「行動によって思想を表現」するとして、通常作家が自由にできる明るさの調節権を放棄し不明瞭さとそれが自身に与える影響を測り、それをレポートした。極夜の終了による喪失感も読書でのそれに近い物を感じた。再読では味わえない初読時の新鮮さ。読み終えた満足感と同時に感じる読んでしまった寂しさ。

2022/02/20

すしな

114-23.冒険とは何か?を考えさせられた内容でした。前人未到の場所にたどり着くだとか、新しいコースで行くというのが冒険のイメージだったのですが、文明のシステムの及ぶ範囲から抜けてサバイブするという観点は新鮮でした。最後の方は連れてった犬の命も差し出すか?というシビアなサバイブです。日本では至る所でシステムが張り巡らされていて完成されている感がありますが、根本的に停滞した社会を良くするには、冒険した経験がある人の見識が必要なんだろうなと思いました。

2023/11/11

あきら

こんな世界が未だに地球に存在しているとは。 人類が築いたシステムから抜け出し、生死の狭間で旅をする生き様は圧巻。 月と太陽の表現や、光を求める描写、全てが素晴らしい。 間違いなく傑作です。

2021/11/05

piro

北緯77度47分、グリーンランド最北の村シオラパルク。一日中太陽が昇らない極夜の中、ここから氷河・氷床、ツンドラ台地を越えてひたすら歩き続ける極夜行は、想像を超える過酷な旅だった様です。唯一の相棒は犬のウヤミリック一頭。太陽の光が無い世界と言うものは、こんなにも辛く鬱々としたものなのだと言う事が伝わってきます。やはり人は陽の光に生かされているんだろうな。饒舌過ぎる文章はややクドくて興醒めする嫌いはありますが、極夜の冒険の厳しさを知ると言う点では楽しめる一冊でした。死ななくてホントに良かった。

2023/06/03

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