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モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語 (文春文庫 う 30-3)

モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語 (文春文庫 う 30-3)

モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語 (文春文庫 う 30-3)

作家
内田洋子
出版社
文藝春秋
発売日
2021-11-09
ISBN
9784167917876
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モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語 (文春文庫 う 30-3) / 感想・レビュー

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ミカママ

永らく読みたいと思っていたこちら、なんとシアトルの古本屋さんにて遭遇。資源も満足な産業もない、あるのは周囲の膨大な栗の木と石ころだけ、という貧しい村モンテレッジョ。最初は石ころを背負って行商に出ていた村人が、商品に本を加えての旅に代わる。そこには文化を伝える、という彼らの誇りや使命もあったろう。現代と比べて想像もできないくらいの過酷な行脚、彼らの矜持をしかと読み取ることができた。電子全盛の世になれど、紙本を愛する読書家の気持ちは失くならない、と信じる。

2024/05/12

KAZOO

イタリアの在住女性と言えばすぐ出てくるのが塩野さん、故人であられる須賀さん、内田さん、ヤマザキさんですね。この内田さんの本は単行本で読んでこの文庫本での再読です。やはりこのような本がらみあるいはイタリアの小さな村についての話は興味がわきます。観光地は有名なところがいくつもありますが、このようなところについてしかもすばらしい写真入りでの生活などを紹介してくれますと行きたくなります。

2022/07/13

rico

旅をした。ベネチアの古書店から始まり、行商人として本を売り歩いた山間の小さな村の人々の足跡をたどる旅。巡礼の道であり交通の要所だったこと、豊かな土地ではなかったこと。生きるために「そうした」理由は確かにあるけれど。知識や思想、夢、本と出会う喜び。彼らがもたらしたものの豊かさは、イタリアという国の土台の一部になったのかもしれない。この村につながる多くの人々は今も本に関わっている。本を、そして故郷を愛している。村の行商人の像は、凛々しく誇らしげだ。この村があって、こんな人たちがいる。本の力、信じてみたくなる。

2024/05/16

あきら

素晴らしい本に出会えました。 知識としても、思考としても、嗜好としても、とても良いものを吸収できたなと。 本を運んだ先人に敬意を感じる文体と、あえてタイトルが付けられていないだろう沢山の写真の数々から、それらがゆっくりと染み込んでいきました。

2022/02/03

ひさか

2017年6月〜12月方丈社HP連載「本が生まれた村」の10編に書き下ろしの6編を加えで2018年4月方丈社刊。2021年11月構成を一部変更の上、写真数点を加え、文庫版あとがきを追加して、文春文庫化。イタリアの本の文化と歴史を追いかけた内田洋子さんのエッセイ風ノンフィクション。文化の書、禁断の書、武器としての書などを行商で伝え、出版をも手がけて行くという話もさることながら、内田さんが、人と本との導きで、次々と新たな世界を発掘していく過程が楽しい。

2023/04/20

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