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虹の谷のアン (文春文庫 モ 4-7)

虹の谷のアン (文春文庫 モ 4-7)

虹の谷のアン (文春文庫 モ 4-7)

作家
L・M・モンゴメリ
松本侑子
出版社
文藝春秋
発売日
2022-11-08
ISBN
9784167919641
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虹の谷のアン (文春文庫 モ 4-7) / 感想・レビュー

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さつき

アンシリーズも全8巻のうち7巻まできました。今回の主人公はもうアンではなく、アンの隣人メレディス牧師一家。浮世離れした父と家事の苦手な老伯母に育てられるやんちゃな4きょうだいの姿は、大人になった今読むとひたすらいじらしい。子供の頃は、4人の中では一番おとなしく女の子らしいものが好きなウーナがお気に入りだった。今はフェイスの才気煥発な所やかんしゃくを起こす所すら愛しく思える。そして納屋で凍死しそうだったメアリ・ヴァンスには少女だったアンの面影も感じ、その幸福を祈らずにはいられない。

2023/01/27

あたびー

「アン」サーガの7冊目だが、ブライス家は主人公の座を牧師館の兄妹に譲っている。特に長女のフェイスは直情的で破天荒ながら人の心を捉えて離さない。舞台はWWI前だが執筆されたのは最中で、冒頭に戦死した若者を悼み献辞が添えられている。いつか呼ばれて立ち上がる気持ちをハーメルンの笛吹きの笛に例えて勇み立つ男子たちの姿は、続く物語の不穏な色を暗示している。

2024/04/17

信兵衛

子供たちが子供たちでいられる間の物語、と言えるでしょう。最終章がそれを暗示します。

2023/01/29

本の蟲

聖書や文学からの引用、当時の世相や雑学の解説脚注が面白い「赤毛のアン」シリーズ全訳再版版。アン一家が暮らす村に新しい牧師とその子供が引っ越してきた。成長してなおアンが主人公だった前作までと違い、本作の主役は母を亡くした牧師一家の子供たち。常識や行儀を知らない彼らの振る舞いに、村の住人は眉をしかめるのだが…。元々シリーズはキリスト教文学で、理解・共感できない常識も多い。しかし改めて考えると西洋世界の、ここ1700年ほどの歴史や文化、道徳や倫理は、全て2000年前の新興宗教が土台なんだなぁとヒヤリ

2022/12/18

まゆみ

アン・シリーズ7巻。アン41歳。だけど、アンが主人公ではなく、グレンセトメアリ村に来た牧師一家の悲喜こもごもが描かれている。モンゴメリらしく、大人の常識から逸脱する子供たちそれぞれの自由な発想や行動にハラハラしながらも一人一人が成長していく様は、温かさを感じますね。あと、必ず大人の恋模様が加えられるので、楽しみの一つでした。来年は、『アンの娘リラ』最終巻。発売が楽しみです。

2022/12/18

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