灰色の階段 ラストラインØ (文春文庫 と 24-22)
灰色の階段 ラストラインØ (文春文庫 と 24-22) / 感想・レビュー
旅するランナー
刑事岩倉剛外伝。堂場さんがあとがきに書いている通り、裏設定を大放出。かけ出しの27歳から、南大田署赴任直前の50歳目前まで。結婚前夜、追跡捜査係での西川との顔合わせ、火災犯捜査係時代、大友鉄が繋げる女優実里との出会い。いつの時代も、一種の特殊能力である記憶力が活かされる。作者の思惑通り、まんまと岩倉の人間性に惚れてしまう。
2023/04/20
starbro
堂場 瞬一は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 「ラストライン」シリーズも読み続けて第六弾となりました。過去の岩倉の活躍を描く短篇集、オススメは『噓』&『庇護者』です。 著者のあとがきで、岩倉剛ができるまでが解りました。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167920074
2023/05/23
いつでも母さん
27歳の新米刑事・岩倉剛が「ガンさん」になるまで。いや、『ラストライン』になるまでの、まさしくエピソード0の短編6話。より身近に感じるのが心地良い(笑)さぁ、いよいよシリーズ6が楽しみになって来た感じだ。
2023/04/03
KAZOO
堂場さんの最新刊文庫本でシリーズスピンアウトの短編集です。主人公が所轄から本庁に来て強盗殺人事件を初めて経験するところから最近の南蒲田署での事件まで6つの話が時系列的に収められています。どれもかなり興味深く主人公の能力が発揮されているのですが、あとの二つの話は必ずしも主人公が勇み足的なこともあったりしてすんなり解決ということにはなっていません。現在の恋人とのなれそめなどもあったりします。作者はそのうち前の奥さんとのなれそめも書くようです。
2023/03/15
タイ子
「ラストライン」シリーズも第5弾を過ぎてここで中休み。堂場さんのあとがきでその理由も分かる。0(外伝)ということで、ガンさんのこれまでの刑事人生を知る。短編集6作。中には既に警察小説のアンソロジーで既読の作品もあるが、ガンさんがこれまで辿ってきた刑事生活を語る上で年代ごとに読むと面白い。殺人事件の遺体を見て吐き気を催してきた新人時代、結婚式前日、妻との溝ができ別居、そして今に続く恋人との関係。どうやって恋人・実里と出会ったのかなど知らなかったガンさんの人生の一端が覗けて、第6弾がますます愉しみになった。
2023/03/18
感想・レビューをもっと見る