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わかれ縁 狸穴屋お始末日記 (文春文庫 さ 77-1)

わかれ縁 狸穴屋お始末日記 (文春文庫 さ 77-1)

わかれ縁 狸穴屋お始末日記 (文春文庫 さ 77-1)

作家
西條奈加
出版社
文藝春秋
発売日
2023-03-08
ISBN
9784167920081
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わかれ縁 狸穴屋お始末日記 (文春文庫 さ 77-1) / 感想・レビュー

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のんちゃん

江戸馬喰町。絵乃は夫が浮気者で借金苦。全てが嫌になって佇んでいた折、離縁の調停が得意の公事宿狸穴屋の手代に出会い、自身もそこで手代となるべく働き出す。公事宿とは現代の弁護士事務所の様なもので、訴訟の書類作成や手続き代行をする所。地方からの依頼人がある為宿も営んでいる。物語はそこに持ち込まれる夫婦、親子等の案件と絵乃自身の話で構成される。西條先生の安定感のある話運びで、既読作同様、楽しめる。プラス今作は江戸の訴訟事情、特に離縁に関して詳しく知れる。もちろんいつも通り人情味たっぷりの展開だ。続編もあるかな。

2023/04/09

shincha

現代の家庭裁判所の原型?みたいな公事。公事宿の株を持ち、おかみ公認の公事宿(狸穴屋)の主は、7度の離縁を経験している桐。そこに見習いとして世話になることになった主人公の絵乃。男からしか離縁の三行半をすることが許されなかった時代。絵乃の糞亭主との離縁のために自ら動くこととなる。登場人物が皆、個性的で、これはシリーズ化されることで、絵乃の成長物語となるはずだ!西條さんお願いします。

2024/09/24

ゴルフ72

これまで時代物はよく読んでいたが、公事方という言葉を聞いたのは初めて!(ひょっとしたら出てきたかも?ですが…)絵乃さんがどうしようもない富次郎と別れたいでも出来ない。そんな時、狸穴宿の手代椋郎に会う。そこからこの物語が始まっていく。この狸穴屋の女将桐さんが良いんです。ラストに向かい展開が面白くなっていく。

2023/11/14

papako

日本では妻という立場はこんなにも自由にならないものだったんだ。絵乃はちゃんと自分の世界を広げられてよかった。母親と再会、和解ができてよかった。椋郎との未来はあるのかしらね。西條作品としては短く単純なというか分かりやすいお話でした。

2024/07/26

Roko

江戸時代に離縁を宣言できるのは男側だけで、一方的に離縁を言い渡されてしまう女性もかなりいました。ですから、離婚調停を得意とする公事宿「狸穴屋」には、かなりの数の依頼があったのでしょうね。江戸時代の話だけれど、そこで問題になっている人間関係は、昔も今も変わらないことばかり。困っている人を助けようという気持ちと、仕事としての範疇の間で悩んだり、役人と張り合ったりする狸穴屋さんで働くことになった絵乃さん。女将さんの桐さんや椋郎さんや花爺に助けてもらえるんだもの、今度こそ幸せになってね。#NetGalleyJP

2023/06/14

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