恋忘れ草 (文春文庫 き 16-12)
恋忘れ草 (文春文庫 き 16-12) / 感想・レビュー
ともくん
江戸で手に職を持ち、懸命に働いて生きている女性たち。 知らぬ間に恋に落ち、恋に破れ、恋に泣く。 己の手一つで生きていく女の矜持と、男に寄りかかりたい女の性を鮮明に描く。
2024/10/17
のびすけ
独り身で働く女性たちの6編の物語。男社会の中で、仕事の困難や厄介ごとに苦しんだり、うまくいかない男関係に悩みながらも、前を向いて懸命に生きていく姿が描かれる。気持ちよくハッピーエンドで終わらないところが、むしろリアリティがあっていい。「恋知らず」のお紺、「恋忘れ草」のおいちの、ラストで自分を励ますような力強い言葉が印象的。少しずつ繋がりのある連作になっている所も味わい深い。
2023/07/31
ポメ子
手に職を持った女性たちとその切ない恋物語。派手な話ではないが、じわじわと余韻が残る。
2023/05/09
cloud9
本屋さんで表紙に見惚れた1冊。中も良かった。
2023/06/16
みちちゃん
短編集。ヒロインが別の物語でまた登場するというおもしろさがある。女性であるがゆえに一人では生きていくのにくじけそうになることは、現代でもあると思う。人を恋しいと思う気持ちはいつの時代でも同じだと思う。仕事か恋かと選ぶのは難しい。女性はいっそう難しい。出産するしないの別なくそういう性だからだと思うのは私のひいきめだろうか。どの物語もたくましく生きていこうとする女性の気概が強く感じられた。
2024/02/11
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