ほかげ橋夕景 (文春文庫 や 29-27)
ほかげ橋夕景 (文春文庫 や 29-27) / 感想・レビュー
佐々陽太朗(K.Tsubota)
「男には、やせ我慢がでえじだからさ。」 本書の表題となった短編「ほかげ橋夕景」に出てくる言葉である。このひと言につきる。私が山本一力氏の小説が好きなのは、登場人物にこうした心意気があるからだ。男たるもの、むやみやたらに感情をあらわにするものではない。泣きたかろうが、寂しかろうが、辛かろうが、それをグッと胸に秘め、表に出ないよう我慢するのだ。その我慢は自分のためにするのではない。大切な人への思いやりなのだ。そしてその男の深い思いは、いくら我慢しようとそこはかとなくにじみ出てくるのだ。それこそが一力氏の美学。
2023/08/10
ふぅ
どれも優しくほっとできる短編ばかり。途中ハラハラとさせられるが最後は良かったとなる(不意峨朗は私の希望とは違ったけれど…)その余韻を味わいながら。私の寝る前読書には最適です。
2024/10/16
改造
この作家さんの作品が好きです。 「泣き笑い」とか子育て感が良いなあ。
2024/03/08
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