人間臨終図鑑 上巻
人間臨終図鑑 上巻 / 感想・レビュー
本木英朗
『人間臨終図鑑 上巻』である。作者はもちろん、山田風太郎である。俺はこの話を、高校時代から今まで20回以上読んできた。八百屋お七から始まって武田泰淳までのことが書いている。洋の東西を問わず、いろんな人たちが書いてあるのがいいよねえ。しかも下巻に続く、ってところがまたなのだ。これはもう、山田風太郎にしかできないことだろう。まあ、その山風もも死んでしまったのだが。……というわけで続くよ。
2020/08/21
maimai
「偉大」というより「巨大な作家」(©maimaitsuburi)、山田風太郎の面目躍如たる「巨大」な試み。風太郎的視点が随所に見られて、とても懐かしい思いにとらわれた。読みたい読みたいとずっと思いながら、読むなら「最初の単行本で」という思いも強く、先日上・下巻がそろったのでようやく読み始めた。放っておくと次々と読み進めてしまうが、よく知らない人物も多いので、ウィキなどのお世話になりつつじっくりひとつひとつ読んでいくのが、本当はもっと楽しい。
2020/01/16
しぃ
タイトル通り、様々な著名人の死に方を集めた図鑑。面白いと言っていいものかわからないが、事実は小説より奇なり。ひとりひとりドラマチックな人生であり、死の存在感に圧倒される。読み進めるうちに、どんな人物にも死は平等に訪れるのだなと、虚しくも心が軽くもなるような不思議な気持ちになった。これをまとめた著者は果たしてどのような気持ちだったのか。上巻は64歳で亡くなったひとまで。図鑑だけあってかなりのボリューム。下巻はしばらく時間を置いてから読むことにしよう。
2012/08/09
ちゅん
15歳から65歳で亡くなった歴史上の人物とその臨終の様子を書いたものです。ドストエフスキーの今際の際のセリフがかっこよかったです。
2017/04/03
ますずし
高橋源一郎推薦本。噂には聞いていたが、初めて手にした。読み物としておもしろいというものではないが、ところどころ風太郎の人物評が織り交ざっていてそこが一番おもしろい。淡々と走り続ける感じの読書で、下巻に突入します。
2013/12/14
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