街は気まぐれヘソまがり
街は気まぐれヘソまがり / 感想・レビュー
hirayama46
80年代後半に「アサヒ芸能」で連載されたエッセイ。媒体が一般週刊誌のせいか、身辺雑記や世相を軽めに描いたものが多くなっています。昭和の終わり頃の日本の様子を、やや時代に折り合えていない色川武大のややアウトローな視線で眺めているのが楽しいですね。情報化社会という単語も出てきて、そうか、このころからか……と思いました。まだWindows95も遠いころ。山田邦子に対して「むしろ消耗品として若いうちだけ使われそうなタイプ」と書いていて、なるほど……と思いました。黒田征太郎の挿絵の難解さも良いですね。
2022/10/17
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