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バブリング創世記 (徳間文庫 つ 3-7)

バブリング創世記 (徳間文庫 つ 3-7)

バブリング創世記 (徳間文庫 つ 3-7)

作家
筒井康隆
出版社
徳間書店
発売日
1982-11-01
ISBN
9784195773925
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バブリング創世記 (徳間文庫 つ 3-7) / 感想・レビュー

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優希

痛快なのか異常なのか、どちらを指しているのかわからない奇天烈な短編集です。実験的な作品ばかりで、様々な試みが見られます。たたみかけるようなスラップスティックは相変わらず健在でした。パロディなんかもあり、鬼才の円熟の境地で、新たな一歩を踏み出そうとしているのが伺えます。表題作『バブリング創世記』は頁の無駄にしか思えませんが、筒井サンらしさを感じました。面白かったです。

2015/11/25

たか

【再読】学生時代に読んだ本書を数十年振りに再読。やはりキョーレツなインパクト。筒井ワールド全開。独特のドギツさは全く色褪せないし、グイグイ迫ってくる毒々しさは、今の時代にかえって新鮮だ。 鋭い洞察力で人間の本質を捉え、オリジナリティとバラエティーに富んでいる。 作品のクオリティはもちろん、ナンセンスな表題作からスラップスティック、そしてホラーに至るまで、非常に幅が広い。 しかし、この短編集は御大にしてはマイルドで親しみやすい方で、比較的初心者向けだ。C評価

2022/08/17

さっとる◎

9つの作品(短歌?、脚本?含む笑)が収められた短編集。「死にかた」「鍵」の2作品は既読ながらどれも面白かった。1つめの「バブリング創世記」で一気にトリップさせられた。単語が単語としての意味を持つ以前、50音がただ50音でしかなかった世界、そこから神が生まれるさまが確かに見えた。気がする(笑)。単語ですらない、文字でしかない文字を連ねて神を生むなんて、筒井康隆以外誰にできるっていうんだ。文字が文字にすら見えなくなる恐ろしき読書体験(笑)。そして2回読んでも「鍵」がこわいんだな。

2016/08/17

ネギっ子gen

山藤画伯により著者は神父に化し賜れ説かれました。「ドンドンはドンドコの父なり/ベントラベントラ、UFOとトラトラトラを生めり、ベントラベントラの子トラトラトラ、トララトララを生み、トララトララ、トララとトラジとトラウマとトライアングルとトランキライザーとトラブルを生めり/シシャモ、シャモを生み、シャモ、喧嘩を生み、怪我人、薬と包帯と絆創膏と医者を生み、/貧困、信仰を生み、信仰、神を生めり。神、光あれと言いたまいければサバ、イワシ、コハダ、キス、その他森羅万象すべて地に充ちたり」。地には平和を。アーメン。⇒

2021/05/01

10$の恋

筒井大先生の短編集。まず、最初の一編…なんじゃコレ?完全に遊んどるやんけ!でもブラボー、つかみはOK♪。きっと頭の中で文字や想像が核融合してるんやで。どうぞ爆発させてください、噴火させてください。相変わらずのスプラッターありナンセンスあり駄作あり(笑)の9短編、世間の猛暑をぶっ飛ばす「筒井節」の連射は、完全無敵の暑気払い。筋肉モリモリの整体師の如くゴリゴリ私の感性を攻めてくる。アウ!折れる!…あ、でも術後はストレス解消♪みたいな爽快感。この本は、強烈ウォッカをアクエリで割ったような不思議な味わいやった笑。

2021/07/28

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