知能犯 (徳間文庫 418-26)
知能犯 (徳間文庫 418-26) / 感想・レビュー
まつうら
知能犯というタイトルの意味するところは、経済事件を中心とする詐欺事件のこと。全部で10の事件がおさめられた短編集となっており、事件はどれも昭和30年代に現実に起きた事件をモチーフにした作品なのだそう。さすが、かつてトップ屋として鳴らした著者の取材力を感じさせる作品だ。さらに、こんな詐欺事件に梶山流の愛憎劇を絡めると、登場人物のキャラが立ってきて味わいが増すのは興味深い。なかでも、緑一郎の詐欺一代記は結末がアベサダ事件になっていて怖さを感じるが、梶山節で笑い話風に仕立てられている。さすが!
2022/12/23
もりの
古本屋にて購入。知能犯をテーマにした短編集。解説も良かった。「とにかく犯罪は面白い…と言えば誤解を招きそうだが、人びとが犯罪に興味を抱くのも、犯罪という反社会的、反日常的行為が、人びとの心底に潜在するなにかを、強く揺り動かさずにはおかないからにちがいない。」なにかって何だろう?野次馬的な好奇心?
2021/06/23
てらさか
どれも読んでいてぐっと引き込まれる犯罪小説。女優志願の女の子の話は同じ女だからか、かわいそうで…。
2018/08/07
ミアロ
連作短編だけど一貫して登場して来る人物がさいごの数ページしか出てこない(笑)
2009/04/22
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