群狼の島 (徳間文庫 ふ 3-5)
群狼の島 (徳間文庫 ふ 3-5) / 感想・レビュー
GAKU
30年程前に船戸与一さんにはまり、初期から中期の作品はほぼ読んでいました。しかし読友さんのレビューを拝見し、こちらの作品は読んでいなかった事に気づき手に取りました。30年以上前の作品ですが、今読んでも大変面白かった。あの船戸作品の登場人物に共通する渋い男達、次のページが気になるストーリー展開と今作も期待を裏切らず、久しぶりの船戸与一さんの作品、大いに堪能させていただきました。やはり日本の冒険小説界の第一人者と実感。中期以降でまだ読んでいない作品が何点かあるので、これを機に読み進めて行きたいと思います。
2015/10/11
HoneyBear
マダガスカル舞台の劇画。船戸作品にしては情勢や歴史への洞察がなく、余韻が残らない。残念。
りちゃ
ラストは、船戸作品あるある。舞台はマダガスカル。全体的にこじんまりとした印象。非情で男気あふれる作品。
2016/06/03
Katsuto Yoshinaga
約30年ぶりの再読。初読時は「復讐はうつくしい」というセリフにしびれたことを思い出す。命がけのいかさま博打がばれて賭場を追われる主人公『おれ』が、命がけのいかさまの理由を「悪戯ごころさ」と答える。なんともかっこいい。『おれ』はその後命がけで革命家と行動を共にする。「ハードボイルドは否応なく帝国主義と対峙する」という著者の信条がストレートに描かれる隠れた名作ではないか。解説で井家上隆幸氏が紹介している「西欧近代史観とはまったく異質のところで想像力を行使している」という著者の発言も興味深い。
2014/09/25
たーくん
再読→→→マグロ運搬船二等航海士のオレは、吹石船長と出かけたマダガスカルの賭場で殺人事件に巻き込まれ、追われる身となった。道連れは騒動の張本人の仏人パルナス。飛び込んだ華僑・蒙中虎の館で、オレたちは海賊と手を組んで、マ島北部にあるソ連軍基地の爆破を依頼された。しかも海賊の首領は、5年前、公安やセクトから追われていたのを逃がしてやった鷲沢剛介だという。謀略と復讐の血しぶく長篇冒険傑作。
2020/08/27
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