異世界の勇士 (徳間文庫 た 9-4)
異世界の勇士 (徳間文庫 た 9-4) / 感想・レビュー
ハンギ
1981年出版(初出は79年)。内容はとてもよかった。質が高い。テーマはよくあるような異世界に普通の高校生が召還されて、魔王を倒す、というものです。が、主人公は硬派な青年で、女性を思わず罵倒してしまったりする不器用な人間。現代の青年像とは違いますね。あとやや寝取られ臭がするぞと。。作風的には手塚治虫の影響を感じました。話を淡々とややご都合主義的(手塚のストーリーマンガ風に)に繋げていたり、人間ではない、小悪魔みたいなキャラクターが死ぬシーンなどは大塚英志が取り上げて有名なミミィ(耳男)を彷彿としました。
2013/05/18
ミヤザワ
異世界召喚ファンタジーの先駆けとなった小説。巻末のあとがきや横田順彌さんの解説にもあるように、日本の小説としてははじめて異世界へ旅立った高校生の物語。「このジャンルも、これまで日本人作家は手をつけていませんでした。(略)ところが、高千穂遙氏は、あえて、これに挑戦し、いともかんたんに、それを打ち破ってしまいました」解説より。古さを感じないばかりか、我々の物質文明に対する異世界の精神文明という、念じると物を生み出せる能力が新しくすら感じた。異世界で魔法を使わない設定が新鮮だった。歴史に残る名作です。
2014/03/25
洪七公
再読
1985/04/10
洪七公
既読本
1983/09/03
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