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小説 天空の城ラピュタ〈後篇〉 (アニメージュ文庫)

小説 天空の城ラピュタ〈後篇〉 (アニメージュ文庫)

小説 天空の城ラピュタ〈後篇〉 (アニメージュ文庫)

作家
宮崎駿
亀岡 修
出版社
徳間書店
発売日
1986-08-01
ISBN
9784196695578
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小説 天空の城ラピュタ〈後篇〉 (アニメージュ文庫) / 感想・レビュー

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やすらぎ

平穏を望む数多くの人々の思いを遮り、地位や支配へ溺れていく者への抵抗の言葉、バルス。争いや憎しみのない世界には必要のないもの。幾年もかけて築き上げた欲望さえ、たった一瞬で消し去ってしまう破壊力。気を失い密雲を抜けた先にあった清風、囀り。ここはラピュタ。明暗の世界。不思議と雲は晴れている。使命なのだろう。世界中の花がひらくとき、目覚めの言葉にロボット兵がゆっくりと起き上がる。シータの瞳に映るゴンドアの谷で見上げた青空や星空の眩しさと、皆の心の奥に光る微かな望みがつながれば、ラピュタは安心していられるだろう。

2024/03/16

ちはや@灯れ松明の火

「土に根を下ろし 風と共に生きよう」人は見果てぬ空に夢を描く、地球は丸いと知ってしまったから。自由に飛ぶことに憧れる、重力がその身を縛りつけているから。天空を漂う無人の宝島、玉座は主を失っても花は変わらずに咲く。眩い黄金と烈しい雷、先に堕ちていったのは身体じゃなく心、滅びの言葉が崩したのは宮殿じゃなく牢獄。人が生きていくのは、雲の上じゃなく、回り続ける地球の上。帰る場所、守りたい人、消えない憧憬と希望、本当に大切な宝物はこのてのひらが掴めるくらいでいい。「種と共に冬を越え 鳥と共に春を謳おう」君と共に。

2013/08/29

chimako

いったいアニメのラピュタを何回観たことだろう。多分100回以上。とても良く知っている話なのにどうしてこんなにワクワクするのだろう。後篇は殆どアニメ変わらず話は進む。ゴリアテを追うドーラ達と行動をともにするパズーとシータ。ラピュタの秘密。シータの可愛らしさとかしこさは、パズーの勇気と芯のある優しさは今もっとも求めてられる愛すべき宝。宮崎駿さんは言う。「宝島」ー宝島とは富や財貨ではなく、憧れと冒険そのものである……と。冒険のその後は読者へのプレゼント。シータとパズーの未来を予感させる。あー、楽しんだ!

2015/03/02

はる

大好きな映画なので、名セリフを文字で見るだけで胸が熱くなります。名シーンの数々、やっぱりとても素敵な物語。登場人物もみんな魅力的です。最後にちょっとだけ、その後のパズーとシータの事が描かれているのが嬉しかったです。

2014/04/27

みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます

映画「天空の城ラピュタ」の小説版の後篇は、囚われの身となったシータの救出を皮切りに、冒頭から一気に盛り上がる。そんな冒険活劇的なワクワク感もさることながら、丁寧な心理描写によってパズーとシータが成長していく様子がしっかりと感じられているのも良く、読み応えも十分。彼らが冒険を通じて気づいた地に足をつけて生きることの大切さも、物語の前後の彼らの生活を書き加えることでよりいっそう伝わってくる。もちろん映画版そのものが名作なのだが、その味わいを十二分に引き立ててくれる仕上がりで、また映画版を見たくなってしまった。

2013/11/22

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