隋唐演義 5 玄宗と楊貴妃ノ巻
隋唐演義 5 玄宗と楊貴妃ノ巻 / 感想・レビュー
Akihiro Nishio
ついに最終巻。玄宗の死を持って終わる。若い時に武氏を討ち李氏の天下を取り戻した玄宗だが、晩年はダメダメ。楊貴妃に溺れて贅沢し、楊国忠というしょうもない人間を重用して天下を乱す。しかし、仙人に旅をさせてもらったり、最後に梅妃と再会したり、仙人から楊貴妃との宿縁を教えてもらったりと特別待遇である。民衆に人気がある皇帝だったことがわかる。あと、格好いいのが李白。彼も民衆に人気があったのだなあ。
2016/06/12
Tanaka9999
隋唐演義の最終巻。唐の玄宗の最盛期、楊貴妃の登場から玄宗の死まで。この時代は唐詩の時代などで比較的なじみがあるかな。それにしても中国民衆にも玄宗(というよりも楊貴妃か)って人気があるのね。ここで唐も乱れだすがあと150年近く保つ。さすが世界帝国というところか。
2020/02/21
ナオデラ
煬帝が楊貴妃に朱貴児が玄宗に転生してたり神仙や仙女が登場する隋唐演義。登場人物たちの恋愛や結婚が多く描かれていたので女性にはオススメかも。とても情緒的。
2015/01/28
可不可
全5巻読了。■随の文帝による天下統一に始まり、次の煬帝が国庫を浪費して隋は滅ぶ。群雄割拠の中で唐が台頭。賢帝の第六代皇帝の玄宗は、年を取ると楊貴妃に狂う。歴史に残る安禄山の乱を経て、玄宗の時代が終焉。この一世紀半もの時代の流れを一気に読んだ、読むことで駆け抜けたことになる。■煬帝、則天武后、玄宗、楊貴妃、安禄山、李白などの存在感がすごかった。なんか、仙人やあの世などのファンタジーも含めて、ものすごく隋唐期の時代の空気を吸った感じになった。
2024/11/17
青心
隋唐演義全100回読了。安史の乱を中心に玄宗の長安帰還で物語は幕を閉じる。全編を通して感じ続けてきた違和感は、巻末の訳者インタビューで腑に落ちる。そう、三国志演義と比べてファンタジー色が強すぎることが、物語世界への没入を事あるごとに妨げてきたんだなぁ。この最終巻で、ようやくそれも含めて楽しめるようになって来たけど、再読するかと言われると…(苦笑) ただ、こういう史実と民間伝承、神仙思想なんかがごちゃ混ぜで、少々の矛盾や不整合に目もくれない豪快な姿勢こそが、大陸文学なのかな、とも。
2017/07/17
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