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薄紅天女

薄紅天女

薄紅天女

作家
荻原規子
出版社
徳間書店
発売日
1996-08-01
ISBN
9784198605582
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薄紅天女 / 感想・レビュー

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たか

古代日本史ファンタジー、勾玉シリーズ三部作の完結編。前二作が神話の時代の話だったのに対して、本書の時代は奈良時代。史実でいうと桓武天皇や坂上田村麻呂が登場し、神話から人々の時代へと移行する頃である。前二作に比べて、恋愛色は抑えめで、代わりに友情色が濃くなっている。 史実とファンタジーの融合が見どころである。B評価

2018/10/27

ほたて

火の神の巫女姫の生まれ変わりでありながら男に生まれた阿高。帝の子に生まれながら女ゆえに要らぬものと思われている苑上。どちらも自分の居場所がわからなくなっている。第一部は、少年達の友情が切なくも爽やか、とりまく女性達も聡明でききわけがいい。第二部の苑上は、弟と入れ替わるはねっかえりのお姫さま、度胸はあるのに意気地無し。私は苑上と阿高が出会ってからが、断然面白く感じました。内親王として生きる決意をする苑上には涙…でも、ラストには大満足の読みごたえでした。

2013/04/10

れいぽ

前2作は勾玉を探して手に入れる物語。そして今回は勾玉を手放す物語。人が人を思う力ってどんな呪術より強力で。二連の絆、藤太の旅を見守る千種、そして自分を見つけて苑上を見つけた阿高。萩原さんの中で育った神話の種はファンタジーと併走し歴史の中に見事に溶け込んでいきます。この壮大さ!体験して損はないですw

2010/09/21

星落秋風五丈原

勾玉三部作最終章。奈良時代。竹芝の一族である阿高と藤太は、同い年の甥と叔父で双子のように育ち、村人たちからは二連と呼ばれていた。京の都には怨霊が跳梁跋扈し、皇太子である安殿皇子まで脅かしていた。安殿皇子の実妹である苑上(そのえ)は、兄を怨霊から護るため、男装の麗人藤原仲成とともに「都に近づく更なる災い」を阻止しようと都を出るが。

2005/05/02

珂音

シリーズ中一番好きです。阿高は前2作の大きな運命を背負った男の子達と違ってかなり安定感がある。孤独なのも何故自分なのかという悩みも同じでありながら危うさは感じなかった。彼が王家の外にいるからか、藤太という得難い理解者がいるからか。坂上田村麻呂に藤原薬子、大王は桓武天皇、ようやく知ってる名前が出てきて古代史物を読み返したくもなり・・・・・(^^ゞ

2010/10/22

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