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沈黙の森

沈黙の森

沈黙の森

作家
馳星周
出版社
徳間書店
発売日
2009-10-20
ISBN
9784198628246
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沈黙の森 / 感想・レビュー

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NAO

田口健はかつて新宿を縄張りにした暴力団・東明会の組員で「5人殺しの健」と呼ばれていたが、今は完全に足を洗い軽井沢で別荘の管理人をしている。ところが、ある夜達也という若い男がやってきたことから田口の周辺がにわかに騒がしくなってくる。重い緊張感の中それでも一線を越えない田口が、あることをきっかけにブチ切れる。そこから先は、もう凄まじいとしかいいようがない。一度社会からはみ出た者は、静かに暮らすことができないのか。自分と関わった者を不幸にせずにはいられないのは、とんでもない業なのか。

2024/09/10

クリママ

かつて新宿で「五人殺しの健」と名を馳せたが、今は軽井沢で別荘の管理人として川上犬と暮らす。東京の暴力団の金を盗んだ男が軽井沢で潜伏、その5億をめぐり、否応なく元の世界に。皇室所縁のやくざのいない軽井沢を縦横無尽に走り回る。前半は登場人物が続々と増えて、後半はそれが減っていく。殺される必要のない人まで。著者の心に刺さる犬の本ばかり読んでいたが、初めて本領のノアール小説を読んだ。なかなか派手で、たまには面白かったけれど、ばあさんの読む本ではないな。あれほど好きでよく読んだ大藪春彦も、今読んだらそう思うのかな。

2019/09/26

そうたそ

★★☆☆☆ 暴力団の金を持ち逃げした男が軽井沢に潜伏している。そんな情報を聞きつけ危険な連中が軽井沢にやってきた。軽井沢で別荘管理業を営み平穏に暮らす田口は嘗て「五人殺しの健」と名を馳せたが今では足を洗っているもののそこに協力を請う輩が訪れ――。いつもの馳ノワールと異なる読み口であまり面白さを感じなかった。いつもほどダークでもなく主人公が破滅へ向かって転げ落ちていく悲惨さもない。いい落とし所が見つからなかったのか分からないが、何とも微妙な結末であり、この作品に関しては、どうした馳星周と思わざるを得ない。

2018/02/12

ミシェル

ドミノ式に物事が連なりながら大きな流れを形成し、なだれ込むように結末へ向かう感じはいつもながら、しかし今回はあんま、ノワールの雰囲気は感じなかった。あれか、軽井沢の空気が悪いのか?あのリゾート感が。  ★★★★☆  ボクは犬、あんま好きではないです。

2012/04/01

みかりん

暴力団の金を持ち逃げした男が軽井沢に潜伏。5億の金を奪うためヤクザが軽井沢に集結。そこには元新宿のヤクザで5人殺しの健と呼ばれる伝説の男が、20年前に足を洗い別荘の管理人として犬と静かに暮らしていた田口健二が。金を奪うために殺し合いが。どんどん殺されていく。田口の性格が最初と最後で全く変わっていく。こんなに殺して、今後どうなるんだろう。

2022/02/15

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