シーツとシーツのあいだ
シーツとシーツのあいだ / 感想・レビュー
yanae
お気に入りさんが読んでいて気になった本。小手鞠さんはずっと読みたい読みたいと思っていてようやくの初読です。お気に入りさんも書いていたようにまさしく「蠱惑的」でした。どのお話にも、barがでてくる。マスターが出すのは、その人の今に必要なカクテル。真実が見える、見えてしまうカクテルです。ゾワッとなるお話も多い中、最後の「闇夜のベルベット」は特にジーンときました。
2017/06/18
あつひめ
迷子の仔猫という名のバー・・・そこにたどり着くのは心が迷子になった人間だけ。そう・・・猫が路地裏を我が物顔で歩くように、その迷子になった心の時だけ、そのお店に出会うことができる。最初は・・・むむむ???ありがちな・・・と正直思ってしまった。でも・・・そのお店に彷徨い込んだ人の心を軽くして送り出すそのあたりが切なくて悲しい・・・でも、ちょっと肩が軽くなるような読後感は不思議な感じ。ホラー仕立ての・・・でもただ怖いだけじゃないところが小手鞠ワールドかもしれない。目眩に襲われたようにグルグルと引き込まれる・・・
2012/09/19
カピバラ
BAR『迷子の仔猫』、どんな願いでも叶えてくれるカクテルを作ってくれるBAR。行ってみたいような、うーん…みんな幸せになったのか?というか、幸せになりそうな人はこのBARにたどり着かないのかも。不思議な一冊でした。
2015/10/23
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「迷子の仔猫」にたどりついた人々は、そこで飲んだカクテルによって時には悩みを解決してくれたり、時にはつらい現実を見せてくれるのです。カクテルを飲んだ後の世界は、切なくもなり悲しくもなり幸せにもなる。きっと強い想いがある人が、引き寄せられるようにこのバーに迷い込んでしまうものでしょうね。この本を読んでると、ふいにひとりでバーに行ってお酒が飲みたくなりました。
2012/12/04
nyanco
その店のカクテルを飲むと望みが叶うという…、不思議なバー『まいごのこねこ』物語のタイトルはどれもお洒落なカクテルの名前。壊れた恋を懐かしむ話かと思えば、ブラックなテイストや、ぞくっとするようなラストが待っている作品だったりと、いつもの小手鞠作品を予想していた私には意外な面白さ。大人っぽい恋愛小説といったいつものテイストだけでない感じが良い。でもいつも通りのお洒落な作りもなかなか素敵。時間と空間をまたぎ出現する不思議なバーでの様々なお話は予想以上に素敵な短編集。
2010/03/08
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